神功皇后陵
Ancient tomb of Empress Jingu

神功皇后陵は、佐紀盾列(たたなみ)古墳群の中でも最大の前期古墳で、いかにも記紀神話の女傑の陵墓にふさわしい。
「弓明け」という言葉を思い出した。生後一か月経った新生児の「お宮参り」のことで、皇后が筑紫で男児を出産したまま大陸に出兵し、帰還したときにその子を隠しておいた場所を弓でこじ開けたことに由来する、と子供の頃に聞いた。
記紀には、新羅遠征から筑紫に帰ってきたときに応神天皇を生んだ、としか書いていないから、これは民間伝承だろうとは思うが、武装した皇后が弓で箱(または岩戸)を開けて、吾が子応神天皇の命運を確かめた、というのは、ドラマチックで、絵にもなるではないか。 次へ