庭園の楓
Maple tree in the garden

客殿からサンダルを履いて庭に下りる。庭の奥に小さな門があり、そこの中が細川家の墓所になっている。忠興と夫人の墓は端正な形の石灯籠で、周囲を低い石の柵で囲ってあるだけで、墓所の陰鬱さが全くない。美しいと言ってもよい。石灯籠は利休の所有だったが、秀吉と忠興から請われたため、傘の部分を叩き壊して、秀吉には傷物になったといって渡さず、後に忠興に譲ったらしい。
利休が切腹する直接の原因になった三門といい、この石灯籠といい、大徳寺は利休と秀吉の対決の場でもあった。楓の紅葉が始まっていた。
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