客殿に座って南庭を見る。庭は平坦で、竹林を背景に楓が植えられている。正面に石灯籠がある他は何もなく、それが心地良い。石灯籠は忠興公・ガラシア夫人の墓と同じような形をしている。存在感がないのもいい。 大徳寺は利休に始まる表千家と切り離せない茶道の本山でもあるが、高桐院でも利休と秀吉、忠興の三者の権力と美への確執がきわどく交差した跡がうかがえた。 大仙院を訪ねようとしたが、次の機会にする。北大路通りに出て地下鉄の駅まで歩く。 戻る