「エイジ」(99/2 朝日新聞社) 99/4読了
14才の殺人事件をテーマにした、柳美里の「ゴールドラッシュ」の重松版ともいえるが、内容はおおいに違う。この人は学校でのいじめを多くテーマに書いているが、一貫してあるのは、「優しさ」と「希望」である。私にはこのいじめの世界はわからない。「ナイフ」(97/11 新潮社) 98/7読了この本の面白さは、やはり思春期の迷いが上手に表現され、大人にも問いかけているところだと思う。優れた青春小説というところか。
一卵性双生児のそれぞれの子供は、遺伝的には区別できないという小道具を使い、主人公をやりきれない結末へと追い込んでいく。帯に「力作」とあったが、確かに読み応えがある。
定年ゴジラ(98/3 講談社) 98/7読了
題名は住宅地の募集の際に作った昔の住宅模型を、定年となった主人公のグループがゴジラのように踏み潰していくといったもの。