船戸与一の本

「海燕ホテル・ブルー」 (98/8 角川書店) 99/8読了

船戸さんにしては、小編で内容的にも小説の技巧を駆使しているという感はあるが、長編にあるダイナミックさに欠けるのは仕方がないか。怖い内容。ミステリアスな女性が登場してくる。ただし、やはりミステリアスさの表現が今一つで、長編好きの人には物足らないか。
「かくも短き眠り」 (96/9発行 毎日新聞社) 98/12読了
ベルリンの壁崩壊の頃を背景にしたハードボイルドもので、これは読み応えがある。時代背景、ストーリー展開の意外性、主人公のスター性、どれをとっても満足のいくカッコイイ仕上がりになっている。この人は他にもたくさん書いているので、ぜひ読んでみたいものだ。
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