森 博嗣の本
 

「森博嗣のミステリィ工作室」 (99/3 メディア・ファクトリー)

小説ではなくて、Making Of というか、インタビューやら、散文やら載っている。個人的には森博嗣のルーツ・ミステリィ100にそそられて買ってしまった。ファンには貴重な本です。でもって、名古屋市東部近辺在住の(私のような)人にとっては、ローカルな話題が笑っちゃうような本になっています。ひょっとして、森先生(この人は大学助教授なので)とどこかで時々すれ違っているかもしれない。

ところで、森先生のHPはここです。 

 http://www.degas.nuac.nagoya-u.ac.jp/people/mori/index2.html

知らなかった人は是非行ってみよう。

「まどろみ消去」 (97/7 講談社ノベルズ) 
森博嗣の唯一の短編集。ただいま読み中です。
「幻惑の死と使途」 (98/1 講談社ノベルズ) 99/7読了
名古屋の牧野池が殺人の舞台になるという、何とまぁ、ローカルな舞台設定。全国レベルのファンはどう思うか知らないが、私にとっては知り過ぎている場所だ。こんな狭いところで本当に大掛かりなマジックショーが行われたことがあったのか?ちょっと無理みたいだが。
最後までどんてん返しが続き、息は抜けない。萌絵と犀川のコンビもパターンかされているが、読んでいて飽きない。まだまだ新しいストーリーを読みたくなる。
「夏のレプリカ」 (98/1 講談社ノベルズ) 99/7読了
犬山、駒ヶ岳の別荘地という舞台設定で、ここも良く知っている。杜萌と萌絵がチェス盤を使わずに、頭の中だけで対戦する場面があるが、本当にこんなことができる人は、いるのでしょうね。こういう人は、さぞかし試験には強いはずで、まぁ、そんな主題とは関係ない部分で喜んでしまっている私はあります。勢いで、全シリーズ読んでしまおうね。
「笑わない数学者」 (96/9 講談社ノベルズ) 99/7読了
三重県のプラネタリウムのある研究所というか、民家が舞台で、密室に閉じこもった博士という設定は、「すべてがFになる」と良く似ている。私は内容的には「F」の方が好きで、それは内容的に簡潔で、簡潔だからこそ恐怖心がより強烈になるからではないかと思う。
「詩的私的ジャック」 (97/1 講談社ノベルズ) 99/6読了
大学の留年生のロック・アーティストや、ドクターの学生や助手が出てくる、いかにも森さんらしい、「学園もの」。私の「犀川、萌絵」シリーズ読破の目的はいささか動機が不純で、地元の地名とかが出てくるからだけなのですけどね。
今回は、星が丘や、その近くのS女子大、上田のT大学(本当はM大学)が出てきました。「最後の20セント」というパブもどこかにあったような。また、図書館の脇にある「喫茶ホワイト・ベア」・・・これはひょっとして、懐かしすぎる気がします。
「犀川、萌絵」のラブストーリーも好きです。本題の謎解きに関しては、この人の推理はいつもほとんど想像つきません。実は、こういう密室ものミステリは他に読んでないので、評価できません。まぁ、でも総体的には面白いですよ、特に名古屋近辺に住んでいる人には。
「封印再度」 (97/4 講談社ノベルズ) 99/6読了
森先生には悪い気がしましたが、図書館1冊残ってたのを借りました。こちらでは結構有名な大正村や、つい最近家族がお世話になった八事日赤病院が出てきたりして、本来とは関係ないところで楽しませてもらっています。

この人の「しかけ」は理系ネタなのですが、今回は私の仕事の面での関わりが深い、金属材料です。実は私もこの方面の工学部出身です。まぁ、ですから、圧力の計算とか復習の意味で勉強させてもらっています。


「冷たい密室と博士たち」 (99/6 講談社文庫) 

この本は何と出張先の秋田空港の売店で買いました。さすが売れてますね。まだ最後まで読んでないので、感想はまた後で。
「すべてがFになる」 (99/5発行 講談社文庫) 99/5読了
図書館の整理期間による休館のため読む本がなく、文庫で買ってみた本だったが、意外にも馴染みの深い名古屋の、しかもこれまた馴染みのある、情報技術をテーマにしたストーリーだったので驚いてしまった。しかも、地元大学の現役教授と聞いてまたまた驚き。HPにアクセスしてみると、住んでいるところも結構近いみたい。

犀川先生と、萌絵のミステリー・シリーズは今後10話あり、全部文庫で出てくるらしい。ぜひ全部読んでみようと思う。名古屋の地名や、公共施設も小説の中に出てきており、楽しさはこの上ない。
まぁ、名古屋以外に住んでいる人が読んでも十分に堪能はできると思いますけど、コンピュータやネットワークに興味ない人が読んだときにどういう感想を持つのか、聞いてみたいものだと思います。

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