ヨーロッパの高速鉄道


ヨーロッパを回るなら鉄道の旅が趣があります。現代では、飛行機並みの快適さとスピードを兼ね備えた、高速鉄道が縦横に走っています。
尚、このサイトはMAP−TOUR提供の「ヨーロッパ鉄道完全制覇(99/9)」とテレビ朝日の「世界の車窓から」ほかを参考にしています。
また、各旅行代理店で入手できるレイルヨーロッパ発行の「ヨーロッパ鉄道カタログ2000」は写真、説明も充実しており、大変重宝しています。


1. スペイン編 2. ドイツ編 3. イタリア編 4. フランス編
5. イギリス・ベルギー



日本編イメージ








スペイン編


まず最初lに紹介するのはスペインです。フランスのTGVに比べて、少し地味な存在ですが、TGV並みの新幹線がスペインを駆け抜けています。写真は掲載できませんが、ほぼ日本の秋田新幹線や山形新幹線といったところの風貌です。詳しくは、「世界の車窓から」もご参照ください。
名称 区間 速度 所用時間
AVE
(アヴェ)
マドリッド〜コルドバ〜セビリア 平均200キロ(MAX300キロ) 2.5時間
スペインの首都マドリッドからコルドバを経由セビリアまでを2.5時間で運行。2等、1等、特等があり、2等以外は、食事のサービスが付く。座席は、ゆったりしていて、テレビで映画鑑賞も可能。アヴェとは鳥の意味とのこと。
TALGO200
(タルゴ)
マドリッド〜セビリア〜カディス
マドリッド〜グラナダ〜マラガ
145〜200キロ 6時間
自動軌道間調整装置を有し、スペイン内の軌道幅の異なる、線路を往来することが出来る。きわめて優れもの。「むかで列車」の愛称でよばれている。グラナダ方面はコルドバより先、軌道の違う在来線を走る。

EUROMED
(ユーロメッド)
バルセロナ〜バレンシア〜アリカンテ AVE並み 4時間
AVE並みのサービスが充実したスペイン高速列車。海岸線を通る。車窓からは地中海のコバルトブルーの景色も(?)。スペイン国鉄の既存の線路で走行可能にAVEを仕様変更したもの。
ALARIS
(アラリス)
マドリッド〜バレンシア 160〜200キロ 3.5時間
1999年にデビューした新しい高速列車。イタリア式のベンドリーノ(振り子式)を採用し、カーブでも高速走行可能となっている。



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ドイツ編

ラインゴルトで古くから、鉄道ファンに親しまれているドイツでは、1991年から、高速新線
ICE「アイ・シー・イー」(インターシティエクスプレス)の時代へと進化しています。ICEは最高速280キロでドイツの主要都市を結び、主要な交通機関として、定着しています。ハンブルク〜チュリッヒ間を駆け抜けます。
名称 区間 速度 所用時間
ICE
(アイ・シー・イー)
ハンブルク〜チューリッヒ他 200〜280キロ ハンブルク・ケルン間
は4時間
先にご紹介のICEは更に進化し、新ミレニアムに向けてカーブに強い振り子型(ベンドリーノ)や勾配に強いICE3、や在来線に乗り入れ可能なICE2が投入されている。特にICE3はドイツでは珍しい先頭車に展望車が配置されている。また、振り子型はカーブの多いケルン・フランクフルト間に投入される予定。

CityNightLine
(シテイーナイトライン)
ハンブルク〜チューリッヒ他
全4ルート
〜145キロ
在来線
一昼夜
日本のブルートレインに相当する、ドイツ版寝台特急で、ホテル並みの夜行列車。ベット付ルームのほか、独自のリクライニングシートなどの車両を兼ね備え、様々なニーズに対応している。ハンブルク・チューリッヒ間(約900キロ)以外にも、ベルリン、ドレスデン、ウイーンなどの都市へも運行している。


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イタリア

イタリアでは1988年から、振り子式(ベンドリーノ)の高速列車(ETR450)が登場し、高速鉄道の幕開けとなりました。山岳地帯でカーブの多いイタリアでは、在来線でのベンドリーノが発展し、その後、高速列車は、イタリア中をくまなく走ることになりました。その後、TGVのような300キロ対応の高速新線も幹線を中心に整備されつつあります。
名称 区間 速度 所用時間
EUROSTAR
ITALIA
(ユーロスターイタリア)
高速新線
(ディレッテシマ)
<高速新線>
イタリアの主要ルート
ローマ〜フィレンツェ
300キロ ローマ〜フィレンツェ
1.5時間
イントロでご紹介の通り、TGVのような高速新線が整備され、最新式車両ETR500が登場。主要なルートでは最新式が活躍。その他の在来線では、カーブの多い地方への直通として、ベンドリーノが活躍している。
EUROSTAR
ITALIA
(ユーロスターイタリア)
(ベンドリーノ)
<在来線>
ミラノ、フィレンツエ、ナポリ他
145〜200? フィレンツェ〜ベネチア
ベネチア〜ミラノ
各々2時間50分
赤と白のツートンカラーで、明るく情熱的な国イタリアにフィットしている。オリーブ畑の中を駆け抜けている。主に在来線の乗り入れ直通用として、活躍。フランスのリヨンへ向かう国際列車(アルテシア)にも使用。
CISALPINO
(チサルピーノ)
ミラノ〜チューリッヒ(スイス)経由
〜シュツットガルト(ドイツ)
145〜200? ミラノ〜ジュネーブ
ミラノ〜チューリッヒ
各々3時間45分
イタリアからスイスへ至るルートはアルプスを越える風光明媚な地方である。このルートを走る、国際列車はチサルピーノと称されており、カーブでも高速で走れるベンドリーノ式である。イタリア国内のベンドリーノに比べ白とブルーの爽やかな色彩でアルプスにマッチしている。




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フランス

ヨーロッパの高速鉄道は1981年のTGVの開業により、幕を開けました。当時は、パリより南東側の方面へ高速鉄道はスタートしました。当初のオレンジ色の車体は時速270キロと世界最速を記録し、1993年には、銀色の車体のTGV-Rが就航し、300キロ運転を実現しました。その後、オール二階建の「TGVデュープレックス」が就航、南仏方面へ運行されています。
TGV-PSE=南東線用車両(オレンジ)・・ヨーロッパ高速鉄道のパイオニア
TGV-A=大西洋線用車両
TGV-R=全線対応車両(シルバー)
名称 区間 速度 所用時間
TGV
(ティージーブイ)
パリ〜リヨン〜マルセイユ
パリ〜ボルドー
パリ〜リール〜ブリュッセル
300キロ パリ〜リヨン:2時間
パリ〜ボルドー:3時間
パリ〜ブリュッセル:2時間
TGVはパリ市内の3駅から、出発。南仏方面やスイスのジュネーブ方面への南東線系統(リヨン駅)。ナント、ボルドーなどアトランチック方面の大西洋線系統(モンパルナス駅)。北方のリール、ベルギー方面への北ヨーロッパ線系統(北駅)の3方面がある。全線対応の、銀色車体のTGV-Rが主体となっている。
アルテシア パリ〜トリノ(イタリア)〜ミラノ 300キロ 6時間強
パリからイタリアのミラノまでを直通する国際高速列車「アルテシア」は最高時速300キロでフランスの田園風景、アルプスのふもとを駆け抜ける。すばらしい車窓風景を眺めながら昼間の移動が可能となった。
TGV
デュープレックス
パリ〜リヨン〜アビニヨン 300キロ パリ〜リヨン:2時間
全社2階建のデュープレックスは、南東線系統で就航している。抜群の眺望の2階部分には、バーやビュッフェが用意されている。





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イギリス・ベルギー

フランスより、イギリス、ベルギー方面へは、ドーバー海峡を駆ける、ユーロスターとブリュッセルへのタリスが就航しています。フランスとイギリスを結ぶユーロトンネルは1994年に開通しました。ロンドン〜パリ、ロンドン〜ブリュッセル(ベルギー)を結んでいるのが、ユーロスターです。その結果、この3都市は相互に連結されることになりました。
名称 区間 速度 所用時間
EUROSTAR
(ユーロスター)
ロンドン〜パリ
ロンドン〜ブリュッセル
300キロ超 パリ:3時間
ブリュッセル:3時間15分
ユーロスターはイギリスで144キロ、フランスで300キロ、ベルギーで160キロで運行。編成は18両とパワー車2両で構成。途中リーユ(フランス)に停車する。社内はイギリス風、車体デザインはフランス風にまとまり、また、パリを夜出発する列車は、仏風ディナーが登場、飛行機に比べ、気楽な旅が可能。
THALYS
(タリス)
パリ〜ブリュッセル
〜アムスエルダム(オランダ)
ブリュッセル〜ケルン(ドイツ)
300キロ ブリュッセル:2時間
アムステエルダム:4時間45分
ケルン:4時間30分
パリからブリュッセルまで運行されていたTGVを引き継ぎオランダのアムステルダムまで、延長した、列車として、1996年に誕生。1997年にはドイツのケルンまで、直通で開通。ワインレッドとシルバーの2トーンカラーの重厚な風貌である。




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