アジア旅行記 |
【ミャンマー編】 '96/04/27〜05/08 更新日:'96/07/14
◆マンダレーへの到着
ヤンゴンからのバスは朝8時にマンダレーに到着予定。すっかり明るくなった6時
半ごろガイドブックを取り出し宿情報を読み始める。外を見ると大分街らしくなって
きた。と思っていたらバス会社のオフィスの前に停車しエンジンが止る。まだ7時。
何事?と思っていたらマンダレー到着とのこと。遅れるどころか、1時間も早く着い
た。これには驚き。
はてさて、宿のチェックインには早いしどうしようなどと思いながらバスを降りる
とサイカーの客引き。「どこに泊まりたい?」「決めてないなら、知ってるところに
案内するよ!」本当にこんな時間にチェックインできるの?と思いながら、値段交渉
をして言われるままロイヤルゲストハウスに向かう。
心配ご無用。いつものことよ、とばかりにGHの人が部屋を見せてくれる。ヤンゴ
ンのGHでは窓がなく、息苦しかったので「窓、窓、外が直接見える窓」と言って部
屋を選んだ。エアコンなしの部屋で5ドル。トイレ、シャワーは共同。OKしてチェッ
クイン。朝飯を食べるか?と聞かれ、食べる。トースト2枚にバナナ2本と紅茶。従
業員のお姉さん達も隣のテーブルで食べている。でも全然違うもの。マレーシアにも
あるロッティ・プラッタ見たいな物。「何?」と聞くとプラッタとのこと。そのもの
だった。物欲しそうに見えたのか「食べる?」と聞かれ、もちろんとばかりに一切れ
頂いた。トーストなんかよりずっとおいしい。「もっとどう?」と言われたけど、トー
ストもあるし、彼女達の朝食だし、と言うことで未練はあったものの遠慮した。
部屋に戻り、シャワーを浴び、洗濯をした。部屋に戻ると鍵がない。なんと閉じ込
めてしまった。寝不足なのだろうか?宿のお兄ちゃんに鍵をお願いしたら、あっと言
う間に来た。と思ったら新たなお客さんを案内して別の部屋に来ただけだった。早と
ちり。そのお客さんに「こんにちわ」と日本語で話し掛けられる。日本人の女の子で
した。以前、香港人のバックパッカー仲間に「香港人なのに、日本人か?って旅行中
いつも聞かれる」と不満そうにしていたので、日本人かなと思うと逆に挨拶が遅れて
しまう。外国人だったらすかさず「ハロー」とか「ハーイ繧ニ言えるのに...。で
も、考えてみれば日本人何だから、相手が誰でも日本語で「こんにちわ」でいいよう
な気もする。黙ってるほうが変だな。反省、反省。
◆広い!!!
明日の朝のパガン行きのボートのチケットを買いにMTTへ行くことに。GHを出
たところでサイカーの兄ちゃんに声を掛けられる。値段交渉をしてMTTへ。とりあ
えず方向間隔と距離間隔をつかもうと思っていた。「地球の歩き方」の地図を見ると
2km位の距離。ところが行けども行けども着かない。遠回りしてるとも思えない。
う〜んなぜ?
MTTのあるマンダレーホテルに到着。裏口に付けるものだからホテル内をウロチョ
ロしてしまった。あっさりとボートのチケットを手にいれ、ついでにマンダレーの地
図と王宮の入場許可証(早い話が入場券)を購入する。地図を見て納得。「地球の歩
き方」の縮尺は大嘘。1kmとあるのは1マイル=1.6kmの間違い。遠いはず。 歩い
て観光するのは大変だななんて思っていると、さっきの兄ちゃんに1日チャーターし
ないかと持ちかけられる。1日しかいないのだし、遠そうだしと思い、値段交渉を始
める。250ksでまとまる。うまく交渉すれば 150 〜200ksでもまとめられそうだっ
たが、失敗した。
まずは金箔工房へ。と思ったら途中、土産物屋に寄られてしまった。何も買わず、
すぐに退散する。はなっから買う気はないけど、最初に連れていくか?金箔工房では
女の人が金箔を正方形に成形していた。メーデーで休日のため金箔を伸ばす男の人は
休みで見れなかった。でも何で女の人は休みじゃないの?
次にマハムニパゴダに向かう。いやー遠い、遠い。こんなもの歩いて行っていたら
陽が暮れてしまう。いや、その前に干上がってしまう。
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◆「マネー、マネー」
シュエナンドー僧院は珍しく木造の建築物だ。改修中のようだった。中に入ると子
坊主さんが何人かいた。観光ガイドよろしく、色々説明してくれる。ひとしきり説明
してくれた後で「マネー、マネー」と言う。おいおい、一応、仏門にいる人間だろう
が!勘弁してくれよ。拝観料と言うことで最初に取られたり、お賽銭を要求されるな
らまだしも、「マネー、マネー」なんて直接的に要求されると払う気になれない。も
う少し気の利いた言い方しろよ。
◆おつりはUS$
お金の話題を1つ。FECはなるべく早く使い切ってしまいたいのだが、そういう
意味でマンダレーは良心的な所です。多くのパゴダで拝観料を取られるのですが、こ
れがUS$またはFEC払いになっています。当然FECで払うのですが、なんとお
つりがFECではなく、US$で帰ってくるのです!最初これに気がつかず、小さい
額面(5FEC)で支払っていましたが、気づいてからは大きい額面(10FEC)
で払うようにしました。うまい形で「再両替」が出来ます。
◆すばらしいマンダレーヒルの眺め
日の入近くになって、マンダレーヒルに向かいました。ここの夕陽がすばらしいと
のことで、最後に残しました。一番下の所から裸足にならなくてはいけません。靴を
サイカーの兄ちゃんに預け、登っていきます。土足厳禁で実際にみんな裸足なのに、
土足の所となんら変わらない状況です。あっと言う間に足の裏が靴の裏と同じ状態に
なってしまいます。ぐんぐん登っていきます。なぜか降りてくる人ばかりで、前を見
ても後ろにも登っている人はいません。「?」と思いながらも登っていきました。
頂上らしき所にでてホッとしていると、占い師がまあ座れと行っている。お金取る
んだろと聞くと、お金のことはいいからと言う。まあ、日の入までもう少し時間があ
るしと思いみてもらう。おじさん曰くインド式で良くあたるらしい。誕生日を聞いて
何やら黒板に書き付けたり消したりしながら占っていく。強運の持ち主だとかなんと
かいって持ち上げてくる。悪いことは一つも言わないのかな?と思っていると、27
才の時は運が悪かった。31才と33才のときはいいぞ、と言う。27の時を思い起
こすが、それらしいのは思い当たらない。以前マレーシアの占い師?にも31才が昇
運だと言われたことがあるので、そうかな?なんて思ってしまう。
手相も見る。日本だと左右どちらの手を見るかをまず占い師が決め、それから見る
のだが、どっちでもいいという。結構いい加減。じーっと見て言うには「ワイフは2
人だな」とのこと。で、1人は日本人で、もう1人は台湾かマレーシアだという。占
いって言うのは、いいことを告げて相手を気持ち良くさせ、高い占い料を気持ち良く
払ってもらうサービス業だと認識している私は(これには異論もあるでしょうが)、
ワイフが2人と言うのはミャンマーでは誉め言葉なのかな?と変なことが気になって
しまいました。
あんまり長居をすると日の入が見れなくなるので立ち去ろうとすると100Ksだ
と言う。おいおい、最初にいらないフリしたじゃないか。まあ、彼も商売だからとポ
ケットにあった30Ksだけ渡して、夕陽の見える所に移動する。
フッと向こうを見ると何と上に通じる階段がある!まずい。頂上ではなかった。上
へ急ぐ。大きな仏像のある所に出て、やれやれと思っていると、その建物の後ろに上
への階段がある。なかなか手強い?何度も頂上と思わせる所を過ぎていく。階段の途
中の店で赤ん坊を抱いた小さな女の子が「ハロー」と言ってくる。立ち止って少し構っ
てしまう。いつもならこれで10分20分と時間を潰してしまうのだが、日の入が迫っ
ていたので先を急ぐ。と、そこは最後の階段だった。
これまでとうって変わって、きれいなタイル張りの場所に出て、西の方には景色を
見るための椅子がたくさん並べてある。そのうちの1つに座り夕陽を眺める。
実に感動ものの眺め。向こうには山が見え、その手前にはイラワジ川が流れ、更に
眼下にはマンダレーの街と王宮が広がる。ネオンサインなど俗世を感じさせるものは
ほとんどない。天上の王宮から下界を眺めていると言った感じがする。
一見の価値ありです。
◆サイカー料金の支払で一悶着
夕陽が沈んでから下に降り、サイカーでGHに戻る。その途中、兄ちゃんが250
Ksと言ったけどプレゼントをくれたら150Ksでもいいよと言う。プレゼントっ
て何?と聞くと、ボールペンなんかいいなと言う。それでも良かったが、1本しか持っ
ていないので日記を付けたりできなくなるのでと断ると、明日街で買えばいいと言っ
てくる。ついでに50Ksくらいだと口を滑らす。じゃあ、150Ksにプレゼント
用に50Ksあげるから明日街で自分で買って、と当然の要求をする。
さすがに向こうはこれでは納得しないが、こちらもディスカウントに相当する要求
を向こうからされたら黙っておくわけにはいかない。第一、実はボールペンはもっと
高くて、本当は値上げ要求だったりするとだまし討ちにあったことになるわけだから、
そんなことは許さない。
なんだかんだと言い合っているところへ別の人が入って、どちらも外国語である英
語で話をしていたのだから誤解したのでは?と引き際を作ってくれ、サイカーの兄ちゃ
んも、しぶしぶ(なんでしぶしぶなの?)うなずき、最初の交渉通り250Ks支払う。
料金を一旦決めたら、どう言う形でも変更したらだめですね。サイカーの兄ちゃん
これに気づいてくれたかな?
◆コテコテの大阪弁で晩御飯
しっかりと夜になった8時頃サイカーでの観光を終え、GHに戻る。ロビーに例の
彼女がいた。7時過ぎには戻れるかな?と昼言っておいたので大分待たせてしまった
かも知れない。汗びっしょりだったので、もう少し待ってもらいシャワーを浴び、夕
食に出る。
京都の人だったので、こちらも大阪弁で話をする。名古屋から来たというと「えっ?
コテコテの大阪弁喋ってるやん?」とのこと。そらまあ、大阪出身やから当然やけど。
自分自身も久しぶりにコテコテの大阪弁で気楽に会話を楽しめた。話を聞くと2ヶ月
休みがあるそうで(なんで?)、1ヶ月ミャンマーにいて、その後は決めてないが、
カンボジアにでもいってみようかとのこと。この、ええかげんな予定がうらやましい。
のんびりと会話を楽しみながら食べていると、店が片付けを始めてしまった。女将
がゆっくり食べていればいいからと言ってくれたが、落ち着かないので切り上げて
GHに戻った。
◆宿情報
・ロイヤル・ゲストハウス
シングルルーム、エアコンなし、テーブル/椅子有り、トイレ、シャワー共同で
US$5でした。朝食付きです。エアコン有り、シャワー付きの部屋もありました。
こちらの値段は聞きましたが忘れました。たしかUS$15前後だったと思います。
場所は王宮の西側にあたります。サイカーばかり乗っていたので実は良くわかりま
せん。ちょっと歩いたところに食堂が3件ありました。