アジア旅行記 |
【ミャンマー編】 '96/04/27〜05/08 更新日:'96/07/14
◆早起きして船着き場へ
船の出発時刻は朝の6時。5時半には船着き場へ行くようにチケットを買ったMTT
で言われていたので、目覚ましを4時半にならす。シャワーを浴び、パッキングを行
う。さあ準備完了、と腕時計を見ると「???」まだ4時半頃。そんなに速攻で準備
はしていないのにと、目覚ましの方を見ると5時。うっ!タイからミャンマーに来た
とき時間を合わしていない。30分儲けたような、存したような。まあ、慌てるより
ずっといい。でも眠い。そういえばモーニングコールをしてくれると宿の人が言って
いたのに誰も来ない。(ちなみに宿の部屋には電話はありません。たぶんノックをす
るのでしょう。)
サイカーを頼んでいた5時近くになったのでロビーに降りる。宿の人達がロビーで
寝ていた。おいおい。起こしに来るはずだったんじゃないの?チェックアウトをして
船着き場へ出発。さすがに真っ暗。でも上を見ても星は余り見えない。昼間のサイカー
は暑くて厳しいが、涼しくて快適。5時なんて誰もいないと思っていたが、もう人々
の生活が始まっている。う〜ん、やっぱり昼間は暑いからかな?ちなみにサイカーの
お値段は150Ks。マンダレーで1日チャーターして250Ksだったのを考える
と恐ろしく高い。
船着き場の船には地元の人が大勢乗っている。しかも、座席はなく、床に座り込む
状態。すごい船だな、なんて思っていたら、その船を通り越して向こうにある船が乗
るべき船だった。こちらの船はさすがに観光用。キャビンにちゃんとしたリクライニ
ングシートがある。 船員が2Fのレストランで朝の紅茶が飲めると言うので行って
飲んだ。そしたら、20Ksだとのこと。お〜い。サービスって言うニュアンスで行っ
てたじゃない。そんなの詐欺だと言って文句を言う。押し問答の末、「わかった、払
う。でも、君らの言い分は認められないから、持っているお茶の葉で払う」と言って
ティーバッグを出したらさすがにあきらめた。
教訓:お金がいりそうなものは、始めにしつこくちゃんと確かめましょう。
◆見どころ
パガンを出てしばらく、たしか1時間くらいが見どころと言えるでしょう。川を下っ
てザガィンの辺りまで川岸に美しいパゴダがいくつも見られます。また、川が浅いら
しく、竹の棒で水深を測りながら行くので、そちらの方も興味深かったです。割と大
きな橋を潜るとザガィンも終りです。9時間も船に乗って、橋はこれ1本しか覚えが
ありません。
そこから先は、ただただ、まっ平ら、そんな感じです。船の進む方向には水平線
(地平線?)が見えます。これはこれですごいですが。
◆2人の日本人
船に乗ってすぐ、2Fのレストランにお茶を飲みに行くと、日本人らしき2人がい
たので、声を掛けた。旅に出て日本人ばかりと話をするのもな〜、それに2人組だと
自分一人が話が合わなくて浮いてしまっても、と思っていつもだったら声を掛けない
が、これからの長旅を考えると話し相手も欲しいし。そしたら、2人も今ここで出会っ
たばかりで、みんなバックパッカーだった。
1人は会社員のNさん。もう1人は今年大学を卒業しないはずだった(でもしてし
まった)Y君。Y君は3月の始めからベトナム、ラオス、タイ、そしてミャンマーを
旅していた。Nさんも各地を歩き回っている。いや〜、強者揃い。
さすがに3人とも初対面だし、いつも1人旅をしている連中だから、よそよそしかっ
たが、ひまに任せて話をしていたら段々盛り上がってきて、実はこの後、パガンにつ
いてからも彼らと行動を共にし、実に楽しい日々を過ごしてしまった。
◆船の中での過ごし方
小さな船の中で9時間も何をしていたか?楽しいのか?答え?はのんびりしてただ
け、でも楽しかった、です。
最初の1時間くらいは外の景色だけでも十分楽しめます。3Fのデッキからの見晴
らしは、なかなか良かったです。あとは、キャビンで日記を付けたり、同じ船になっ
た日本人と延々と話をしたり、2Fのレストランでのんびり食事をしたり、まあそん
な所ですね。
3Fのデッキの床に座ってボーっとしていましたが、日向だったので、昨日マンダ
レーの観光で腕が真っ赤に日焼けしたところが痛くなってきました。キャビンに戻り、
長袖を出して着替えました。暑い南の国で長袖を着ている地元民をTVなどで見て不
思議な感じで見ていましたが、よ〜く分かりました。その方がずっと楽です。この後、
日焼けが収まるまで、たった1枚しか持っていなかった長袖を毎日洗濯して着ていま
した。
さて、途中、3ケ所くらい岸に立ち寄ります。地元民もちらほら乗っているからで
す。彼らのチケットは我々のチケットとは違い、キャビンに自分の席は確保されない
ようです。で、立ち寄った先で果物やおやつを売っています。外に買いに出るわけで
も、売り子が中に売りに来るのでもありません。船の中から岸に手を伸ばして買うの
です。
◆船の中での食べ物
最初に立ち寄ったところで、饅頭のようなものを買いました。なんせ、朝が早かっ
たので何も食べていなかったのです。中国の「饅頭:マントウ」のようなものを期待
しましたが、それほどはおいしくありませんでした。5Ksのおつりがバナナ1本で
きました。一瞬文句を言おうかと思いましたが、これも面白いと思って受け取りました。
肉饅のように饅頭の下側に紙が張ってあるのですが、なんと何か印刷してある。一
見すると金券のような感じ。後で、どうも宝くじのようだと気づきました。しかし、
そんなものを食べ物に付けるかね?いや、いや、そんなもの食べるかね?と言われそ
う。5個パックだったので、船で一緒になった日本人に「食べる?」と聞いたら「い
らない」と言われました。中身は、なんだか分かりませんが甘い物でした。
お昼になってお腹が減ってきました。でもえらく小さい船だし、レストランに言っ
てもまともな物出ないよ、なんて3人で言いながら躊躇していましたが、意を決して
?レストランにいきました。本当は朝の紅茶の代金を3人とも不服を申し立てて払っ
ていなかったのでレストランに行きにくかったのもあるにはありますが。
結構な人がいました。2人の欧米系の旅行者と相席させてもらいました。日本語で
3人で喋っていたらどこかへ行っていまいましたが。
セットメニューを頼んだのですが、思ったよりいけました。外の景色を見ながらの
んびりと食事をし、ビールを飲んでいると実に贅沢な感じです。ビールはマンダレー
ビアーを頼みたかったのですが、売り切れだったのでシンガポールのタイガービアー
でした。食べ終えたころ、岸に近づいたので見に行くことにした。そのまま席を立っ
てもどうせ小さな船の中、「食い逃げ」出来る分けないので、後で払う手もあったが、
朝の1件があったので急いで支払を済ませた。
◆操縦室へおじゃま
食事も済んだし、景色も代わり映えしない。ほとんどやることがなくなってしまっ
た。3Fのデッキはクソ暑いし、どうしようと思いながらも3Fへ行った。3Fには
操縦室がある。ちょうどドアが開いていたので中をのぞき込むと、おいでおいでと手
招きされた。こんなのは断る手はない。さっそくおじゃまをする。
船員の人がちょっと自慢気に船の説明をしてくれた。中国製で、馬力がいくつのエ
ンジンがいくつあって、なんとか、かんとか。聞いたときは理解していたが、すっか
り忘れてしまった。そこでお茶をご馳走になりながら、聞いていた。マンダレーから
パバンの便はあるが、逆はないとの話だったので聞いてみた。そしたら、空荷で戻る
とのこと。やっぱりなかった。でも、空荷にするなら観光客をのせればいいのに。
さらに、操縦席に座らせてもらって写真を撮ってもらった。といっても座ったのは
スピードコントロールをする舵のない席だったが。
◆いざ!パガンへ
向こうの方にパゴダが見えてきた。パガン・エリアに入ったとのこと。ヒャッホー
!である。操縦室を後にして、といっても2〜3mしか離れないが、デッキに出て近
づくパガンを見る。Nさん、Y君もデッキに上がってくる。まもなくパガン。
立派な船が見える。おそらく、噂のオリエント・エクスプレスがやっている豪華客
船なのだろう。こちらの船よりかなり豪華な感じ。なんでもいいけど、船着き場らし
きものがない。どうするの?と思っていたら、そのまま岸に横付けし、はしけを渡し
た。
降りたところは、砂地の川原。ここからどうするの?と一瞬思ったが、そこは観光
地。サイカーのお兄さんがたくさんいる。値段交渉をして、宿のあるニャウンウーへ
行ってもらう。Nさん、Y君も同じ宿に向かう。マンダレーの宿ではA/Cなしに泊
まったがえらく暑かったので今日はA/C付きに泊まりたかった。1件目はファンの
部屋しかなかった。Y君は面倒だからと言ってここにする。2件目はA/Cの部屋は
満室だった。事前に仕入れた情報で目星を付けたところが全部アウトだったので、一
瞬困ったが、サイカーのお兄ちゃんに連れられて別のGHへ。新しくて良かったので
交渉を開始。A/C、シャワー、トイレ付き、朝食込で4泊以上の条件でUS$6で
交渉成立。
船のデッキでしこたま汗を掻いていたのでシャワーを浴びて一息。シャワーが暑い。
後で分かったが、昼間は配管が太陽で暑くなり、温水シャワーになっていた。
◆美しいイラワジ川の夕陽
夕方になって3人で外に出かけました。別段当てもなくブラブラと出かけたわけで
す。日の入が近づいたので、川原に行ってみようと言うことになりました。多分こっ
ちだろうなどといいながら、舗装されてない道もお構いなしに進んでいきました。
途中で子供達に捕まってしまいました。ハロー、ハローなんて呼ばれると、どうも
構ってしまいます。なぜだか、蝶々のバッチをプレゼントとか言ってくれました。3
人して、後ですごいお金を請求されたらどうしよう、なんて心配しましたが、本当に
プレゼントでした。
ふらりと訪れた外国人の観光客にプレゼントをいきなりくれるのは、今でもちょっと
不思議な感じです。パガンにはこんな人達がたくさんいます。
そこで写真を
撮ったりした後、川はどっちですか?と英語で聞いたが通じない。「リバー」とか
「イラワジ(川の名前)」とか言ってみるがそれでも「???」状態。「ウォーター」
と言ったらやっと通じて、あっちだ、と指差してくれた。
子供達がついてくる。村の中を突っ切っていったので、周りの人もこっちを見て
「ハロー」と声を掛けてくる。観光客の我々が見ているのだか、見られているのだか
分からない。前者のつもりだが、多分後者だろう。
川に出ると、ちょうど日の入間近。ほかの2人がカメラをGHに置いてきたのをし
きりに悔やんでいる。いつもカメラを持っているのは基本だよ、基本!なんていいな
がら、写真を撮る。イラワジ川の向こうにちょっとした山があり、その日は日の沈む
所には雲もなく、本当に美しい夕焼けだった。
日が沈んでまもなく、川の向こう岸の方がもやっている。雨か?と思っていたら、
いきなり強い風とともに砂が舞い上がる。砂嵐だ。慌てて戻る。実は晴れた日はいつ
も砂嵐らしい。こいつはまいった。
◆船情報
2つの船が運行しています。
・火曜、木曜便(私が乗ったのは木曜便)
全席共通で、US$18。朝6時初、夕方3時着。MTTでは遅れると言われたが、
時間どおりに到着した。雨期の増水期には1時間早く到着すると船員さんがいって
いた。
・水曜、土曜便
US$10とUS$30の2種類がある。やはり朝6時発。到着時刻は忘れました。
◆パガンの宿情報
・LuckySeven
・GoldenMyanmar
・PynsaRupa
私とNさんの泊まったGHです。お勧めです。
A/C+ファン、シャワー、トイレ付き、机あり(椅子なし)、戸棚あり、朝食込
の、ダブルまたはツインのシングル・ユースで宿の人の言い値でUS$7。3泊以上
の条件で交渉してUS$6にしてもらいました。4泊の予定を5泊にしたので、交渉
して5泊目だけはUS$5にしてもらいました。最初から5泊以上で交渉すれば、通
してUS$5でもいけるかもしれませんね。A/Cなしだと言い値でUS$5でした。
朝食はトースト2枚、卵焼き(目玉焼きまたはスクランブル・エッグ)オレンジ
ジュース、紅茶(またはコーヒー)、バナナ2本でした。
洗濯を頼むと1つ20Ksです。ズボンと靴を洗ってもらいました。自転車を借り
ると1日100Ksです。自転車のサイズはかなり大きいです。日本人の女の子は別
の所で借り直していました。私にもちょっと大き過ぎでした。私の身長は160です。
隣に同じ経営者の同じ名前のレストランがあります。朝食はGH内の食堂です。
Y君の泊まったGHです。PynsaRupaからマーケットよりにあります。
全室A/Cなしです。1Fの部屋ならファンでも十分涼しいようです。シャワー、
トイレは共同です。US$5でした。Y君の部屋はダブルまたはシングルでした。
(大きなベッドが1つだった)机と椅子、さらに衣紋掛けがありました。
蚊が多いという噂があるらしいのですが、気にならなかったとY君は行っていまし
た。ただし、Y君と晩飯を食べに行った時(LuckySevenではないですよ)、彼は無傷、
私はボコボコに蚊に刺されたので、体質もあるかもしれません。真偽の程は定かでは
ありません。
自転車の貸し出しは基本的にしていないようです。Y君もPynsaRupaで自転車を借り
ていました。うまくすると従業員の自転車を借りれることもあるようです。
門限?があって夜は入口に鍵を掛けるようです。帰ってきたときに言えば開けても
らえます。時間は忘れました。
愛想のいいお母さんがやっています。ラッキーセブンの向かいです。
A/Cの部屋もいくつかありますが、数は少ないです。値段も聞きましたが忘れま
した。たしかA/C付き、シャワー、トイレ共同でPynsaRupa並の値段だったと思いま
す。シャワー、トイレ付きになるとUS$15くらいだったと思います。ファンで、
シャワー、トイレ共同のツインもありますが、LuckySevenより高かったのでたしか
US$6だったと思います。朝食付きです。
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