アジア旅行記

カンボジア編  '97/04/26〜05/05            更新日:'97/05/31


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【スピードボートの旅(プノンペン→シェムリアップ)】  '97/04/29
◆トンレサップを行く
 今日も時計より先に起きる。ウンチをしている(下品で済みません)と誰かがノッ クする。昨日の夜、シェムリアップの宿の斡旋をしていたバイクの兄ちゃんだ。何か と思えばまた別の宿の斡旋だった。どうなっているの?昨日の斡旋した宿は何なの? 無料で迎えを船着き場まで用意するから名前を教えてくれとのこと。オイオイ、兄ちゃ んあんたに昨日名前教えたじゃないか?(実はこれが後で災難の元になってしまった。)
ボート外観 ボート内部
波しぶき  パッキングを済ませ6:30にチェックアウト。バイクタクシーでで船着き場へ。船は 思ったよりはるかに小さい。メチャメチャ揺れるのではないかと少し後悔し始める。 さらにすし詰め。もう少し早く来るべきだったか?どうにか後ろの方に席を確保でき た。予定より少し遅れて出発。心配したほど揺れず案外安定している。船に乗る前に 朝御飯に弁当を買ったものの、船酔いを恐れて飯を食べるか迷っていたのだが、これ なら問題ない。スピードも“スピードボート”と感じさせる程度出ている。窓が開け 放ってあるので中にいても風が凄い。日差しを恐れて長そでにしていたが、風よけに 丁度よかった。
給油の光景  途中2時間くらい経ったところで給油のために停泊する。座りっぱなしはつらいの で、外に出てみると、ナッ、何と屋根の上にも10人近くいる。こんな小舟の屋根に 乗るなんて怖そう。手すりも何もないホントの屋根なのに大丈夫なんかいな?そう言 えば乗るときもぎりのお姉ちゃんが“中に席がいるか?”と聞いていたのは“屋根に 乗るか?”と聞いていたのか。眺めは良さそうだけど、僕はパス!
 給油を終えトンレサップ湖に入ってからは少し揺れがきつくなってきた。すし詰め で動きが取れないのでみんな少し疲れた様子。確かにきつい。隣の男の人曰く、午後 1時くらいに着くとのこと。まだ2時間以上ある。でも実際には12時過ぎには着い た。よかった。

◆恐怖のシェムリアップの船着き場
 ようやく付いた。フーッと思ったのも束の間だった。ここまでは体力勝負、ここか らは神経戦となってしまった。プノンペンのバイクの兄ちゃんが2つ斡旋し両方とも お出迎えを用意するものだから、客引き合戦がとんでもない状態になってきた。“迎 え”に来た2人はせっかく来たのに客を取られてはなるまじとどんどん強引になるし、 他のあぶれた客引きもそれなら俺だってと周りを取り囲まれ、もみくちゃにされる。 しまいには後ろから小突いてくるやつがいる。あんまりえげつないのでキレてしまっ た。“嫌なところに来た。”本当にそう思った。
 もうこうなってくると誰も彼も信用できなくなってくる。とは言ってもずっとここ に居るわけに行かないし、歩いては行けない。(街まで15kmある)さっきの船の中で 隣の席だった男の人が1人のバイクを勧めたのをきっかけに、そのバイクの運ちゃん を後ろに乗せて自分で運転して街に向かう。バイクの兄ちゃんとバイクは“人質”で ある。
 しかし道も悪いし、気分も悪いしやってられない。本当は天気もいいし、周りの景 色ものんびりした雰囲気でいいはずなのに、全然気分が乗ってこない。頭冷やして、 落ち着いて、楽しめるようにしなくちゃ、と運転しながら頭の中では気持ちを切り替 えようと頑張っていた。
 結局プノンペンで最初に斡旋され、かつボートで隣になった男の人の弟が経営して いて、かつ Nifty で名前を目にしていた Popular Guest House に行きチェックイン する。マレーシアの東海岸のGHに似た雰囲気。これじゃ、全然分からない説明です ね。と言って雰囲気を説明するのは難しいので、設備面(?)で似たところをあげる と、まず僕が特徴だと思うのはGHの中が土足禁止だということ。はだしでペタペタ 歩くのです。暑いところでは気持ちいいですね。それからベットに蚊帳が吊ってある こと。蚊が来ないのはいいけど、風通しが悪くなるのが難点。
 落ち着いてくると脇腹がいたくなってきた。こりゃかなり緊張していたらしい。

ちなみにバイクの兄ちゃん達はGHからのコミッションを期待して宿まで無料で運ん でくれるのではなく、その後の観光の際に雇ってもらうための“独占交渉権”をここ で選ばれることで確保するのが目的のようです。(推測ですが、他の旅行者と一致し た意見です。)
 《教訓》 (皆さんにというより自分に対して)
 ・おかしいと思ったらしっかり主張する!(今回は2回目の斡旋に対して)
 ・早い時点で自分のペースで決めてしまうこと!(今回は足の確保に対して)

◆お約束のサ・ン・パ・ツ
ライ王の像  気にはなっていたが、手持ちのドルが思いのほか少ないのに気付く。近くのマーケッ トで1000B→US$37で両替。まだ足りないと思うが、取りあえず当座はしのげる。少し 歩こうかと思ったがあまりに暑い!これは戻るしかない。日記を付け、帰りのバンコ クのトランジットの時間潰し用にと持ってきた単行本を読み時間を潰す。アポロ13 号はストーリが分かっていながら面白い。そのうちハエが気になりだし、日も陰って きたので街歩きに出る。のんびり歩いても1.5時間で街を1周できた。ここ最近旅行に 出るといつも行くのだが、今回もGHの近くにあった散髪屋に入る。しかし言葉が通 じず何か誤解され、首を振られる。最初はカメラを持っていたので“写真を撮ってい いか?”なんて言っていると思ったのかな?それに外人が散髪に来るなんてそうそう ないんだろうし。
 でもさすがに散髪と分かってもらい、やってもらう。1ドルだった。(リエルで払 えばもっと安い気がする。)後で鏡の前でおじさんと一緒に写真を撮る。うまく撮れ たかな?(後日談:コンパクトカメラで撮ったのだが、鏡までの距離でピントが合っ てしまい画像はボケボケ。失敗写真集「鏡の向こうのピント」参照

◆みんなでドリアンに挑戦
 散髪屋では頭を洗ってくれなかったので、一旦宿に戻りシャワーを浴びてから夕食 へ行くことにする。シャワーの時気付いたが散髪少し下手。少し段々畑になっている。 まあ、気にしたら負け。だってUS$1なんだもん。宿に人のお勧めに従いマーケットに 行ってみる。屋台風の店で、なんとロウソクの明かりで商売している。暗いので躊躇 したが、おばさんに声を掛けられ立寄る。するとそこに日本人がいたので同席させて もらう。実は宿が同じだった。帰る時に果物屋の前を通ると彼がドリアンを食べたい というので店の人に選んでもらい買う。何故かおばさんがいきなり中国語で喋ってき た。どうして日本人に中国語が通じると思ったんだろう?(実際通じたのだが)US$3 をUS$2+2000Rに値切る。まるで僕が買ったみたいだけど、本当は彼が買いました。僕 は値切っただけ。宿に戻って食べるが彼もやっぱりギブアップ。そう、私も苦手です。 宿にいたもう一人の日本人も食べたことがないというので“親切に経験させてあげた” けどアウトだった。そうだよね。


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