礼文島地図

 稚内行きのフェリーが出航してから20分もした頃だろうか。急な船内アナウンス。
 「この船は稚内行きでございます。どなた様もお乗り間違えのございませんよう、お気をつけ下さい。」…そんなこと言ったって、礼文島はもう遙か後方にある。
 …何を言っているのかと思いきや、間髪入れずに「○○観光でお越しの皆様は、売店前に集合して下さい」の、アナウンス。

 ふと窓の外を見ると、何故か礼文島が近づいてきている。

 …ツアーの団体客が利尻行きの船と間違えて乗船してしまったらしい。なんと、その団体客のために礼文島に戻っているのだ!
 …おいおい、間違うガイドもガイドだが、入り口で検札してなかったっけ??ガードの甘さに半ばあきれる。

 香深港(右図参照)に着いたとき、みんな甲板に出てガイドを冷やかしていた。かわいそーに。…しかし、人のことは言えない。かくいう私も、しっかり写真撮ってたもんね(笑)。


 この島の西側は『愛とロマンの8時間コース』という名のハイキングコースになっている。道があるように書かれているが、その実、車はおろか、バイクすら通れない崖っぷちの道なき道だ。

 そのおかげで、この島には自然が多く残されている。礼文島はその気候と緯度の高さから、独自の進化を遂げた高山植物の宝庫なのだ。
 例えば、島の名前を冠した『レブンアツモリソウ』。…この花は北海道地域限定の切手にもなっている。

 それらの高山植物を、ハイキングコースはたっぷりと堪能することが出来る。
 しかし『愛とロマンの…』などと美しいことを言ってはいるが、このコースはかなりキツイのでご用心。

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