たたき起こす!
…とは言うが、刑務所が出来た当初(明治23年)は舎房で寝ることはまれだった。
と、いうのも、当時、北海道は未開の地だった。それを切り開いたのが彼らだった。
北海道中央道路という札幌から網走まで抜けている道路がある。
これの、網走←→旭川を作った(札幌←→旭川は、三笠市の空知集治監の囚人さんたちが作った)。
そもそも、この道路を建設するために集められた囚人たち・作られた刑務所だったのだ。
その作業は困難を極め、あまりの過酷な労働に、多くの方が亡くなったそうだ。
囚人たちは、移動式の掘っ建て小屋のようなもので夜は眠った。
枕は、一本の丸太。そこにみんな頭をもたせかけ、泥のように眠りについた。
翌朝、ちょっとやそっと揺り起こしたくらいでは彼らは起きない。
…で、考え出されたのが枕にしている丸太を、小槌でたたいて起こす、という方法。
「たたき起こす」の語源は文字通り、ここから来ているものだ。
…それにしても、人形がリアルでいや〜んな感じ。1人が必ず寝ずの番をしていたらしいよ。
室内は、−10度くらい。薄っぺたい布団で眠る。寒くてひもじかっただろうなぁ…。
道路工事の終わった、翌24年には殆どの人が舎房で寝られたらしいよ。良かったね。