出発−>サンフランシスコ
当時学生だった私は、ふとアメリカ大陸をバスで横断しようと思い立ちました。
決断をしてから、私の生活はガラリと変化しました。まず、資金作りにアルバイトに精を出しました。次は体力作りです。危険なことも多いかと思い、ジムに通って鍛えました。
資金もようやく貯まってきて、いよいよ航空券の購入です。成田−>サンフランシスコ、ニューヨーク−>成田の各航空券と、アメリカ国内の長距離路線バス:グレイハウンドの1ヶ月間・全米乗り放題のパスを購入しました。
基本は夜行バスの中で寝て、大きな都市に滞在する時だけ現地で宿をとる、行き当たりばったりの貧乏旅行大作戦です。
当時住んでいた、とある地方都市から「青春18キップ」を使用してのんびり鈍行列車で7時間、意気揚々と成田空港へ乗り込みました。
おぉ、これがドラマでよく見る成田空港かぁ!と感動しながら、搭乗手続きを行います。
当然、初めての海外旅行で、飛行機に乗ったときから何もかも新鮮でした。
航空会社は、米国系で、クルーの人たちは全員外人さんです。
格安航空券だったんですが、飛行機に乗り込む時に何か英語で言われて、他の人と違う席に連れて行かれました。
席は広いし、お酒は飲み放題で、ブラシやらアイマスクやら入ったポーチまでもらえて、「おー、国際線は豪華だなあ!」と感動していたんですが、あとで知ったところによると、実はオーバーブッキングでエコノミーからビジネスに回されたとの事です。(帰りの飛行機でその違いを思い知る事になります。)
ということで、贅沢なスタートになった訳ですが、サンフランシスコに
到着していきなり過酷な状況が待ち受けていました。