通し番号「15」ニューヨーク(11)

「一日のおわり」


展望階から降りると、今日はベーグルとホットドッグしか食べてない、と思う。何か食べたい。Mのガイドブックに因ると近くに‘カツどん屋’がある。なんだかそういうものを食べたい気分だったので、そこまで行ったが、店はなかった。

とぼとぼ歩いていくと、アメリカン・ダイナーという風の店がある。人もそこそこに入っているので私たちも入る。店員さんの案内に従って席につき、注文する。料理は‘たいへん’多かった。サンドイッチは食パン半斤分・鶏は日本のファミリーレストランの約4倍ほどの量。それにフレンチフライドポテトが、とんかつ屋の大盛り千切りきゃべつよりも更に多い感じで、盛られている。味は、Mのサンドイッチはなかなか美味しかったが、私のは....。

全部は食べられなかった。店を出て、バスに乗ってホテルのそばまで行き、部屋に戻った。明日は朝の10時にはペン駅に行って電車に乗らねばならないので、今日中に荷物をまとめなければ。昨日着いたばかりでもう出発の準備。せわしいが仕方ない。することを全部済ませて、眠った。

ニューヨークは私にとっては大きすぎ、忙しすぎるようだ、と思ったが、今となっては機会があったらやはり一週間ぐらいは滞在してみたい。大体、どの場所でも最低 一週間は いるべきだと‘どこにも’一週間もいられなかった私は思う。一週間あれば、誰もが自分のおきにいりの場所を見つけられるだろうし、場所の空気に慣れれば楽しむ余裕も生まれる。でも 身の安全には気を付けて。

もしもまたニューヨークに来られたら、MOMAに行きたいし、他の美術館にも行きたい。ジャズクラブ、リトルイタリー、リトルチャイナ、リトルトーキョーにも行きたい、お買い物もしてみたい。夕日も朝日も見たい。そしてフェリーに乗って女神様に登って、公園でくつろいで....

行きたいところはたくさんある。どこに行こうか、大体の人はガイドブックなどを参考にするだろう。でも参考文献類はすべて、決して‘いま’に追いついたものではない。公的な情報でさえ実際違うことが多々ある。また乗り物によって目的地に入るその日は、自分が予定した時間に着けるとは限らない。
どうしても行きたいところには、最初に行って(もしくは電話で)確かめることを薦める。時間を取れない人にとっては情報の確認が最重要事項の一つだ。
目が覚めた。7月11日。
朝、少しだけ散歩。コーヒーショップへいく。違う大きさのカップが2種類あるので、好きなほうを取って、15種類ぐらいあるコーヒーから好きなものを選んで店員さんに言いながらカップを差し出すと、カップにコーヒーを入れてくれる。それとベーグルを採り、ホテルに戻る。枕にチップを置き荷物を取って、フロントへ行く。請求書に自分でチップを書き足して、クレジットカードで精算。タクシーを捕まえてペン駅に向かう。<続く>
欧米には本当にチップが実収入、という仕事がたいへん多いそうだ。そしてチップの幅は10%〜20%、都会ほど率が高い。都会ほどものの値段が高いことに比例するらしい。
‘サービスが悪ければ普通の率より低めてもよい’とは頻繁に米国を訪れる日本人の談。
サービスが悪い、と感じたら額を減らせばよい。が、必ず払おう。

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