名水百選



名水百選をご存知だろうか。
日本の水上位100位を集めたもの、とでも認識すればよいだろうか。
公認としての上位100位でそれ以上のものもある可能性も否定できないが。
名水の中の名水ということである。
日本の都道府県の数は47個だ。
一県に名水百選の水は平均約2個あることになる。
一県に二つあると言うのは価値あることなのだろうか。
一県に二つしかないと捉えるべきか、二つもあると捉えるべきか。
比較するものとして四天王や三銃士、四十肩を挙げよう。
四天王は何かに秀でたもの4人をまとめて言うものである。
三銃士はまあ、四天王と大差はない。
四十肩は痛い。

とまあ、基本的に何かに秀でている物をまとめる場合は一桁でまとめる事が多いのではないだろうか。
しかし名水百選は三桁である。
三桁と言えば10進数で0〜999まで1000個の数字を作ることが出来る。
8進数でも0〜511の512個である。
1進数にいたっては…0〜0の1になる…?
そんな膨大な数を選んできてもあまり価値を見出せないのは私だけだろうか。
しかも101以上の名水の中から選んできたのだ。
名水と言う言葉だけで探してきたらさらに価値がなくなる。
水源の数だけ出てくるのではなかろうか。
名水琵琶湖水とか、名水水ぶくれ水とか、名水愛媛の水道から出るオレンジジュースとか。
まあ、名水の数はそんなに問題はない。
全然ないと言うわけではないが。
しかし、それにしても名水百選である。
なぜ上位100位を決めることが出来たか。
何を基準に決めたのだろう。
たとえばこんなものだろうか?

透明度?
味?
冷たさ?
流れの速さ?
こけの生え具合?
滑り易さ?
匂い?
奥ゆかしさ?
性格の一致?
声がちゃんと出たから?
単価が高いから?
味噌は麹から作るから?
今日は寒いから?
今日も夜は遅いの?
ねえ、消しゴム知らない?

とまあ多角的な調査により科学的に数値をはじき出したのだろうか。
とある名水の専門家が勝手に決めたものだろうか?
となると困ったものだ。
百選は専門家が勝手に決めてもよい事になってしまう。
つまり、いろんな百選が現れるわけだ。
全ての物に百選がついてしまったらどうなるだろう。
国百選とかがあったら漏れた国が起こって世界戦がおきたりしなくもない。
それどころか星百選とかだと選ばれた星を指差されてもどれかよく分からん。
日付百選なんかやっちまったらそれこそようわからん。
11月24日は百選に入ったが
8月26日は入らなかった。
差は何なのだろうかと言うことでまた議論が議論を呼ぶ。
数字百選とか与作百選とかそれはもうえらいことだ。
百選百選なんて物が出たら意味がよく分からん。
つまり専門家が勝手に百個選んだらまずいことになるのではなかろうか。
では国民投票か?
俺は投票した記憶がさっぱりない。
ちょうどその時寝てしまっていたのだろうか?
それとも国の嫌がらせで俺だけのけ者にされたのだろうか?

しかし安心したいのは水ぶくれの水や雨一粒、空気中の水分子等をさして名水百選としてないところだ。
そんな物が名水百選に選ばれたらどうしたらいいだろう。
雨一粒などは決めた次の瞬間他の水に混ざって行方不明だ。
あと注文したいのはせめて地球上にある水にして欲しい程度か。
あと地底湖の水を選ばれても一体誰がそれを楽しむというのだ。
つまり地表に現れる水でないと駄目なのである。
それを守らないがために敗れていった先人たちを思い返してみよう。
いない。

結論として、国分寺付近に名水はあるのか?



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