CD



CDとは恐ろしいもので、たったあれだけの一枚の円状の板に大量の情報を保存可能だ。
文字情報で行けば、新聞を何日分載せられるのやら。
フロッピー一枚で一日分が収まるといわれる。
そしてCDはフロッピー600枚分ほどあると計算すると。
二年近くの新聞がまんまCDに収まってしまう。
二年近くなので約700部と考えると。
700部の新聞を立てたまま縦に並べてみるといい。
そりゃあもうとんでもないことになるはずだ。
一部1メートル20センチだとすると、700部を縦に並べるとなんと840メートルになる。
こりゃあもうちょっとした山だ。
なんとも豪胆な話だ。
そして今度はそれだけの部数の新聞で殴られてみよう。
死ぬ。
しかし、CDで殴られてみるがいい。
死なない。
安全なのだ。
現代のテクノロジーを集めた素晴らしい素材である。



そしてCDのもっとも一般的な用途は音楽の記録である。
これもまたこれまでのカセットテープやレコードなどの媒体と違い、素晴らしい特徴を備えている。
非接触で情報を読み取るのだ。
これにより情報の劣化が劇的に少なくなった。
事実上時間による化学変化以外での劣化が存在しないのだ。
CDの寿命は約20年。
20年で記録面の化学変化が発生し情報が消失する。
理論上は。



だが、CDは非常に傷に弱い。
どの程度弱いかと言うと、ちょっと釘で傷をつけたCDをプレイヤーで再生するとこのようになる。
とある有名な曲を利用させてもらうと
傷が無い時:まいにちまいにちぼくらはてっぱんの
傷がある時:まままままままままままままいまままままままままままままままま
このように意味不明な言葉の羅列になってしまい、それはそれで愉快だ。



しかし、CDは非常にたくさんの用途がある。
音楽を聴くも良し、データの配布媒体としてもよし、最近は保存媒体としても使用可能、中途半端な鏡にもなる。
フリスビーにしてもよし、頭が小さい人ならばシャンプーハットにもなる、でかい指輪としてもイケル。
意外に便利なのだ、CDは。



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