(128)明日は日本


              

「キム君しょんぼりしてたわ」「それはこっちのセリフさ」幸子がキム君の肩を持ってつ
  ぶやいた。「あのまま追加料金を払えと言うのか。これまでの日本人は、そうだったかも
  しれないが、私は違う、ゴメンだね」「・・・」「それよりも何かおいしい物を食べに行
  こうよ、南大門には市場があるらしいよ」「オ・ニ・バー行きましょう」「韓国では、フ
  ランス語は、似合わないな」二人で苦笑しながら南大門に向かう。・・「すごい数の店ね
」洋品店、宝石、カバン、食べ物、他にも多数の品物が軒を連ねている。しかもも同系列
の店が固まっている。「あそこの屋台みたいなとこは、どう?」「いいわよ」「コンニチ
ハ」オバちゃんが、こたつ大の低いテーブルの向こうに座っている。こじんまりと2才の
  娘も入れ、家族3人でテーブルを囲む。ぜんざい・すうどん・キムチのセットものを注文
。「奇 妙な取り合わせね」「明日は一年ぶりの日本元気を付けよう」甘い、塩、辛いが、
割りといいハーモニーで空腹の胃袋に入って行った。 
  

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(129)子供のいたずら