私は、1974年から2001年まで27年間に9度渡仏をした。最初の頃は、1年間滞
在してじっくり絵を描いた。自己追及と言うか、自分がどんな絵を描きたいのか見定める
ためだ。最近は、諸事情も重なって夏場のみ数ヵ月プロヴァンスで制作している。又99
年からは、フランスで個展も始めた。大分絵のスタイルが確立出来たこと、皆と感動を共
有することを目的としている。滞在時の最終の絵は、いつも強い印象で残っている。全精
力をしぼり出した成果がどんなだったか、自分自身興味あった。また、各滞在毎の思い出
を一つのフレーズとして残してい。最近では、「98、セグレ、完全燃焼」の句が気に入
っている。他人には、理解しずらいひとりよがりの内容だが自問するには、充分だ。以前
は、滞在が不完全燃焼のまま終わることが多く、帰国後再挑戦を計った。とは言っても時
間、資金、家族、全てを準備するには、時間がかかる。その間不満を溜めつつ、一気にプ
ロヴァンスで爆発させた。