(89)世界のナカノ


             

「イエロータクシーに乗せてやるよ」「OK、OK」プロヴァンスにヴァカンスで来たノ
  ルウェー女性ガーリックに自慢げな冗談を言う私。80年に黄色い中古の自転車を購入、
  それから20年以上プロヴァンスの道を走っている。当地の自転車人口は、多い。特に観
  光客で車上に数台の自転車を積んで走っているのをよく見かける。現地で車から自転車に
  乗り換えて村見物を楽しむ。健康、運動を意識してのことだろうがジョギング等にに比べ
  ると主流だ。友人のムッシュ・シュバリエも一日20キロ位はペダルを踏む。皆飽きれ顔
  で聞いているが本人は真剣だ。日に焼けた健康そうな体をしている。ツール・ド・フラン
  スに熱狂するフランス人も多い。「ナカノは強いね」突然名前を言われてピントこなかっ
  たが、昔競輪で活躍した中野選手は、 自転車の世界選手権でヨーロッパでも有名。 風・
  音・香りを感じ、坂道では汗かきながら押して行く自転車はなかなか見捨てたものじゃな
  い。

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(90)骨組みだけの ワーゲン