「アトンション気を付けて」プールを監視するクリスチアーヌの声が乾いた空にこだます
る。子供達の歓声。フロニエ家のプールは、賑やかだ。「事故があっては、いけないから
ね」20年前アンドレが自力で作った7m×4m、水深 2・5mの傑作。浄化施設付。
ショベルカーで庭を掘り返し、配筋、型枠、コンクリートの打設、タイル貼り、ペンキ塗
り難無く事を進める。経費も3分の1。よくやるもんだと感心するやら、あきれるやら。
フランスは、自力の考え方は強い。家を自分で作るのは当り前、チェリーは、同じ機種の
車を見つけて来て部品交換、アンジューは、自分で井戸掘り。この種の作業をサポートす
る郊外店も充実している。税金対策で家をヴァカンス客に貸す時も、プール付きの庭は、
大いに人目を惹き付ける、それなりの金も請求出来る。その時は、自分達は2階に住む。
1階は貸し出し、玄関も応接間に早変わり。家が半分に分割される。なかなか工夫を凝ら
している。