(58)おみやげ店


「サリュー元気」ピラの友達ホセ・マリアの店先を通る時には、必ず声を掛ける。スペイ
ン女性でフランスに住んで15年、今は、隣村サブレに住んでいる。チリから輸入した品
々、日本に帰る時のおみやげを買っている。「コモンどう使うの?」「コ・ム・サーこう
やって・・」スペイン訛のアクセント、同じフランス語でも人によって表現が違う。私の
フランス語がおかしい、言葉に対する不安自信もこの辺から克服して来た。「サ・マクシ
ュ絵の方どお?」「マクシュ、ヴィァン快調!」違って当り前の考え方は、絵にも通じる
。要は、当人が納得した表現が出来ればいいプロヴァンス30年の結論だ。「ハロー」ア
メリカ人の来店。笑顔は、ホセ・マリアの専売特許。店番は、根気忍耐のいる仕事だ。言
葉にしろ、このチリから来た健康肩叩き、その土地々々で工夫加工されて出来たおもしろ
さ。異国で異文化を知る興味。この新鮮さが私をプロヴァンスに踏み止まらせる。

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(59)ワインの栽培