(21) ヌ・ザロン・モンジェ


「ヌ・ザロン・モンジェ食事をしましょう」幸子の最初に覚えたフランス語だ。相手も苦
笑しながら「いいわよ」幸子を紹介する意味と、親睦を重ねること、日本料理を知っても
らうこと、テレビや車もない我々のシンプルな生活では食事が何よりの楽しみ。「マーチ
ンに会ったので食事に誘ったよ」幸子が積極的にフランス人と接するのは大歓迎。献立は
、テンプラ、肉じゃが、鳥のから揚げ、ぎょうざ、春雨、五目ずし、お吸い物。箸を使
い、ティーセレモニーも大好評。皆日本の文化に興味を示した。若者から年配者まで、お
みやげも工夫があって楽しい。ハンカチに手製の刺繍、金網にレースの編物、獲れたての
メロン、自家製のワイン・・招待したら先方の家に呼んでくれる。鶴のモビールがおみや
げ。そこで食べるフランスの家庭料理もめずらしい。どんな作り方をするのか質問。会話
もはずむ。翌日又訪ねて料理の実地訓練。小さな国際交流、延べ250人の招待客だった。

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(22) セント・アグレーブ