「二子山」、「双子山」と呼ばれる山は一般的に双耳峰が多く、今回ご紹介
する奥武蔵の山も「雄岳」と「雌岳」に分かれています。同じ埼玉県内で、
群馬県に接する二子山と区別するために、「横瀬二子山」とも呼ばれていま
す。
西武秩父線の芦ヶ久保駅を降りると、すぐに二子山の登山口があります。ま
た、昨年秋には芦ヶ久保駅のすぐ下に「道の駅 果樹公園あしがくぼ」がオー
プンしたので、電車だけでなく、自家用車でも訪れやすい山になりました。
芦ヶ久保駅から左手に降りると、道の駅の建物の後ろに二子山への道標が立っ
ています。そこを左折し、西武線の線路の下をくぐる薄暗いトンネルを通り
抜けたら、出口に設置された道標にしたがって左に曲がり、登山道に入りま
す。いきなり坂になっているため、歩き始めは少々きつくなります。
尾根を横切るように越えていったん下り、今度は沢沿いに登り返します。し
だいに傾斜が増してきた道を進むと、やがて周囲はスギ林になります。道が
ゆるやかになり、しばらく進むと水場に到着です。辺りが開けているため、
休憩にちょうど良い場所です。
水場の先のスギの植林帯の中を進むと、再び傾斜がきつくなり、ところどこ
ろに歩きにくいガレ場が現れます。さらに傾斜が増して、ジグザグに曲がっ
た登山道を進むと、雌岳から延びる770mの尾根に着きます。
尾根から続く道は、出だしはゆるやかですが、最後のつらい登りになります。
木の根が張り出した急な斜面を、両手両足を駆使して登っていきます。滑り
止めのロープをはじめとして、木の幹や根にも頼りながら、スリップに気を
つけて登っていきましょう。
斜面を登り切って、ポンととびだした場所が二子山の頂のひとつである「雌
岳」です。小広く開けた山頂は、樹林に覆われているので周囲を見渡せない
のが残念ですが、ひとまず一息入れましょう。続けて岩場を下り、コルから
再び岩場を登り返して「雄岳」に向かいます。
三等三角点が置かれた雄岳からは秩父盆地が見下ろせるほか、武甲山を間近
にみられます。下りは往路をそのまま戻るか、雄岳から北西に伸びる尾根を
下り、浅間神社経由で芦ヶ久保の駅まで戻ります。いずれのコースもスリッ
プしやすい場所があるので、注意して下りましょう。
<問合せ先>
横瀬町役場 0494-25-0114
↓うららかよこぜ:横瀬町のサイト。ハイキングコースや札所めぐりの案内も
http://www.town.yokoze.saitama.jp/
*山の状況は変わっておりますので、表示ルート・内容が異なる場合もございます。
地域の山小屋、観光課などにお問合せの上、自己責任において登山を行なって下さい。 |