茅野駅からは美濃戸口行きのバスに乗り終点美濃戸口で下車します。
ここで身支度をして美濃戸に向かいます。林の道を行くと柳沢を渡り、角木
場(カドコバ)に出ます。雪が積もっていれば問題なしですが、路上が凍って
いるようだと滑るので注意してください。
美濃戸までは林道をたどります。途中何ヶ所かで旧登山道と交差しますが、
どちらを行っても時間的には変わらないでしょう。やがて三軒の山荘が建つ
美濃戸に到着です。真中の赤岳山荘前では水を撒いて凍らせた立派な氷柱が
見られます。美濃戸から行者小屋への道を右に分け、もうしばらくは林道歩
きです。ボッカ小屋を越え、堰堤のあたりから樹林帯の道を柳沢北沢沿いに
たどります。前方が開け、横岳の西壁が見えてくれば赤岳鉱泉まであとひと
頑張りです。赤岳鉱泉は八ヶ岳の中でも人気の山小屋です。建物が綺麗なの
はもとより、料理がまた豪華です。下手な旅館よりも居心地が良いかもしれ
ません。
ここをベースとしたコースの中で、今回の硫黄岳へのルートが最もお手軽な
コースです。小屋前でしっかりとアイゼンを着けて出発です。アイスクライ
ミングの入門的ゲレンデでもあるジョウゴ沢への道を右に見ながら樹林の中
を進みます。途中見上げると、大同心や小同心が圧倒的な姿で迫ってきます。
硫黄岳へはほぼ夏道通りです。ジグザグにつくられた道をひたすらに登りつ
めて行きます。時折樹林の隙間から見える赤岳や阿弥陀岳を慰みに、一息つ
きながら頑張りましょう。
樹林が尽きた辺りのポッカリとしたピークが赤岩ノ頭です。天候に恵まれれ
ばここからも素晴らしい景色が見られるでしょう。雪面を登り、ヨイショと
いう感じで岩場を過ぎるとそこが硫黄岳の山頂です。硫黄岳は北東面に爆裂
火口を抱えただだっ広い山頂で、ガスや吹雪に出会うと方向を見失うので、
ロボット雨量計やケルンを目印にすると良いでしょう。風が強すぎて頂上で
ノンビリできない時は、ちょっと足を伸ばして硫黄石室で一休みするのも手
かもしれません。硫黄岳から南に延びる稜線は横岳を経由して赤岳へと続く
ルートですが、今回はお預けです。
頂上から下山路をしっかりと見定めて、赤岳鉱泉へと戻ります。登りは何と
か登れても、下りにアイゼンを引っ掛けがちです。足早にならずにゆっくり
ゆっくり下りましょう。
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冬山には行けないけれど、冬山の雰囲気を味わいたい方には、柳沢北沢をた
どり、赤岳鉱泉から中山乗越を経由し、行者小屋から柳沢南沢を下るコース
をお勧めします。雪が降ったすぐあとを別にすればラッセルすることもなく、
雪山気分を楽しめます。硫黄岳から横岳西壁、赤岳から阿弥陀岳とアルプス
的風景を堪能できるでしょう。でも、防寒対策は充分にしてください。なん
てったってビールがシャーベットになっちゃう所ですから。それと足回りに
も気をつけてくださいね。
赤岳鉱泉・行者小屋・太陽館のサイト:各山小屋の案内など。
http://www.alles.or.jp/~akadake/
i- modeでの情報発信:いまや携帯は必需品です。携帯から八ヶ岳の情報を
http://www.026.co.jp/i
*山の状況は変わっておりますので、表示ルート・内容が異なる場合もございます。
地域の山小屋、観光課などにお問合せの上、自己責任において登山を行なって下さい。 |