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6月下旬より地中海沿岸の町オリンポス(トルコ)で開催された
" The International Art Workshop" Olympos/Antalya/Turkey.
陶芸のインターナショナルワークショップに参加しました。

 まだ夜も明けやらぬ早朝4時、イスタンブール着、旧市街へ向かう。ホテルは、歴史地区の石畳の続く坂の途中にありました。窓を開けると海風が一度に入ってきました。視線の先でカモメが舞い飛びます。マルマラ海そしてボスポラス海峡。窓の下では、小さな子供達が遊ぶ声、アザーンが街中に流れる。
 2日後、イスタンブールから地中海側のリゾート、アンタルヤへ。
陽光の強さと、乾燥した大気が今まで行ったことのあるどことも、違う感じです。ギリシアとセルビアからのアーティストとともに
出迎えの車に乗り、アンタルヤからさらに南下してワークショップ開催地オリンポスへ。
岩肌に灌木が疎らに生え屹立する山波、急な岩壁に野生の山羊の群れが見えます。その谷間にオリンポスはありました。
オリーブの葉が海風に揺れています。
オリンポスのメインロードは未舗装、その脇にコテージやツリーハウスが続きます。往時のネパール、ポカラのレイクサイド、バリ島のパタンバイを思わせます。

 さらにその先にはローマ時代のビザンツ遺跡現れます水路遺跡の趣き。
遺跡を抜けると、地中海の紺碧が広がりました。
翌日から10日間のworkshop。
乾いた風、青い空の毎日
プラタナスの木陰にしつらえられた細工台、旧型の轆轤。
日本から持っていったわずかな道具、初めての陶土。
限られた環境で、どのくらい作陶に沈むことかできるだろうか。
午前中は参加者によるプレゼンテーション、

 午後から作陶、
夕暮れには遺跡を抜けて海へ、
9時近くまで陽が落ちることはありません。
最終日前日、作品は焼き上がりました。
それは、今までにない色あいと輝きを持つものでした。
若い頃、初めてインドやヒマラヤを旅して戻った時の強度の異和感、人生を変えかねないような振動はありません。
それでも、何か心地よい感覚があります。自分の作陶へ向かう意志に何か加えられ広がったそのようなもの。
 ワークショップ後は、少し旅をしてイスタンブールへ、
金角湾の近くのダウンタウンのホテルに宿をとる。
''石畳みの狭く急な坂道、密集する木造三階、四階建ての家々、子供達の笑い声。どこかヨーロッパにありそうな風景、金角湾から強い海風が窓窓の洗濯物をあおっています。さらに歩くと木造の外壁が剥がれた部分がありました。テオドシウスの要塞壁と同じような石組み、これはヨーロッパ風というより、ビザンツ帝国時代の街並みが残っているのかもしれない。”
 見知らぬ街を、ただ歩くことで得られるあの感覚、しばらく忘れていたその感覚をとりもどすこともできました。それは、僕の中の自由や美に連続し接続しているようにも思えます。
2015.7.25 Yoshinori Yatsuda

 

益子の陶芸家の一人として
作品とともに紹介されています

 

一年半をかけ、各地で
セルフビルドする人々を
訪ね、取材し書きました。
 建築士の渡邉氏との共著です。
 最後の章で自らの経験も
書きました。

 

INAXギャラリーの企画、
「自給自邸」の中で
セルフビルダーの一人として
豊富な写真とともに紹介されています。