40人なのである。何がって?ツアーの参加人数が。添乗員氏を入れると41人。。前日、自宅あてに添乗員氏より、
「明日からよろしくお願いします」
の電話があって(受けたのは相棒)、ツアー参加の人数を知ったのであった。「ちょっと、尋常じゃないんじゃない?」
「自由行動なんてないな〜」
「モウケ第一の旅行会社!」
「かわいそうな添乗員」
「それだけいたら非常識な人間がいるに違いない」
とか、ぶつぶつ思いながら、成田の集合場所に向かう。ちょっと、戦々恐々である。考えてみると、最初から添乗員がついているツアーに参加するのは、修学旅行以来のような気がする。いつも某雑誌でツアーを探すのだが、モロッコのツアーはどれも似たりよったりで、しかも、最小催行人員が15人で添乗員つきというものばかりであった。トルコやインドの時のような少人数催行で、しかも、現地係員のみがつくようなツアーはほとんどなかったのである。それにしても、40人はないだろ、という感じである。
ツアーのメンバーは、中高年が多いかと思いきや、主体は、二人組のおばさんと二人組の若い女性である。それに、中高年夫婦及び、単独の人が加わる。全体的に女性が多く、男性は5、6名といったところ。若い夫婦は我々だけ。他のメンバーにはずっと新婚だと思われていたみたい。添乗員氏は、ちょっと頼りなさそうというのが第一印象。
モロッコへの直行便はないので、ヨーロッパ経由で乗り継ぐのが一般的である。今回のツアーでは、アムステルダム経由。KLMオランダ航空。お馴染みの水色の機体。11時離陸。
アムステルダムまで、およそ11時間。本などを読み過ごす。
窓の下を見ると、ロシアの凍土地帯である。
まだロシア。
まだまだロシア。
広いロシアを越え、バルト海を越えて、アムステルダムに到着したのは、時計を8時間戻して、現地時間の午後2時。外は結構寒い。東京とあまり変わらないか、もっと寒いかという感じである。天気は良い。着陸前の地上の景色は、畑のパッチワークで、いかにもオランダといった感じであった。
アムステルダムの空港は、ずいぶんときれいで新しい感じがした。モロッコ行きの飛行機の待ち時間が6時間もある。添乗員氏が、出発路ロビーと出発時間をアナウンスして、いったん解散。オランダの通貨1ギルダーは50円程度のこと。円も使えるが不便である。何も知らず、1000円だけギルダーに交換したら、手数料を結構とられて損した。今回は、ドルを持ってきてなかったのだが、ちょっと不便であった。ドルはやはりあった方がいい。なんか頭痛がしてきたので、薬を飲んでベンチで少し寝る。
モロッコ行きの飛行機が離陸したのは午後8時。外はもう真っ暗。飛び立つ時の夜景がきれい。
4時間ほどの飛行時間で、カサブランカのムハンマド5世空港に到着する。もう11時をまわっている。時差は、オランダからさらに1時間遅れて、日本からは計9時間のマイナス。今頃も日本にいれば、朝をむかえているところなのだが、こちらでは、これからお休みの時間である。もちろん、外は真っ暗であるが、それほど寒くはない。上着にフリース1枚という格好であるが、ちょうど良い感じ。
入国審査で、結構時間がかかる。なんでも、旅行者毎に番号を振って登録するのだそう。だから、次回モロッコに来るときも出入国は、この番号でということになるらしい。まあ、係りのおじさんがのんびりしているのも時間がかかる理由だと思うけど。
運悪く、我々2人が団体の一番最後に通過することになり、さらに両替所でもたついたので、ちょっと迷惑をかけてしまった。とりあえず、1万円をディラハムに両替した。およそ、900DL。空港の外に出ると、ナツメヤシの並木が目に付く。外に出て改めて思ったが、やはり、それほど寒くない。ぞろぞろと40人が連れて行かれる先に大型バスが控えている。バスに乗車して、現地ガイドさんと運転手さんを紹介された後、ホテルに向かう。およそ30分ほど。
ホテル到着はもう1時近い。いろいろ説明をうけて、部屋に案内された後、早々に風呂に入って寝る。内装が古っぽいホテルであるが、お湯はちゃんと出た。テレビはフランス語。就寝2時。
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