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「写真表現 掲示板」内の各種企画

掲示板を盛り上げるための各種企画を用意

 写真表現のようなテーマを掲げた掲示板では、書き込み数が期待できないばかりか、書き込みがほとんどないといった現象が起こりがちです。掲示板での話が少しでも盛り上がり、それが写真表現に役立つものになるようにと考えて、何種類かの企画を少しずつ用意しました。現状でも継続している企画を、1つずつ解説しましょう。

スレッドを始めた人が司会役という基本ルール

 具体的な個々の企画を紹介する前に、司会役についての簡単なルールを紹介します。

 管理人のいる一般的な掲示板では、どんなテーマでも、管理人が司会役になって話を進めるというのが、ありがちな状況だと思います。ところが、この掲示板の管理人(もちろん私です)は忙しくて、細かく面倒を見ている余裕がありません。

 仕方がないので、管理人に頼らない基本ルールを決めました。スレッドごとに、そのスレッドを始めた人が司会役になるというルールです。当然、スレッドごとに司会役が変わりますし、スレッドごとに雰囲気も変わるでしょう。

 もちろん、何か大きな問題が発生したときだけ、管理人が登場します。ただし、そのような問題はめったに起こりませんから、管理人も一人の参加者として活動することが多くなっています。司会役の方は、自分なりの進め方で担当スレッドを管理してください。

 

 いよいよここからが、具体的な企画の説明です。

企画1:タイトルを付けてみよう

 司会役が用意した写真に、自由なタイトルを付ける企画です。ただタイトルを付けるだけでなく、そのタイトルを付けた理由を簡単に説明します。また、1人で何個ものタイトルを付けて構いません。

 この企画の狙いは、タイトルを付ける機会を増やそうということです。上手なタイトルを付けるためには、タイトルを付ける練習が一番です。ただし、自分が撮影した写真のタイトルばかり付けていると、同じパターンのタイトルしか付けられず、タイトルを付ける力がなかなか向上しません。

 この企画では、他人が撮影した写真にタイトルを付けることで、普段と異なるタイトルの付け方を鍛えようとしています。さらに、こんな写真は作品として取り上げないという写真まで題材として選び、タイトルを付けることに苦労させることで、付け方をさらに鍛えようと狙っています。という訳で、この企画を始める方は、タイトルが付けづらい写真、つまりタイトルを付けるのに悩んでしまう写真を、積極的に選んでください。

 この企画には、別な楽しみ方もあります。人物や動物などが被写体の場合、タイトルの代わりに、何か言葉を喋らせる方法です。タイトルの付け方を鍛えるのではなく、和気あいあいと話しながら楽しむのが目的となります。この方法で始めても結構ですし、タイトルと喋りのどちらでも構わない始め方も可能です。

 この企画では、大事な点が1つあります。写真を撮影した状況を書かないことです。状況を説明することで、タイトルを考える際の自由度を狭くするため、状況を何も説明しないルールにします。もちろん、タイトルがひととおり出終わった段階で、状況を説明するのは大丈夫です。

企画2:表現を広げてみよう

 誰かが用意した具体的な写真を出発点にしながら、表現の可能性や、具体的な撮り方などを考えてみる企画です。用意した写真は、あくまで出発点であって、その写真の撮り方や被写体に制限される訳ではありません。そこから、表現の可能性を考えることで、表現の幅や撮影のアイデアを得ようという企画です。

 司会役の方が、1枚または複数枚の写真を用意して貼り付けます。どのような狙いで撮影し、どこが成功または失敗したのかなどを簡単に説明します。もし何も考えずに撮影したような写真なら、狙いを説明する必要はありません。その他、撮影したときの状況や、被写体に関する情報なども適度に加えます。

 貼り付けられた写真を出発点にして、どのように変えれば良くなるのか、いろいろなアイデアを出し合います。次のような点を考えてみるのも良い方法でしょう。

・狙い(表現意図)を、どう設定するか。どう変えるか
・被写体を、どう切り取ればよいか。被写体のどこを中心(主役)に置くか
・さらに良くするには、どんな被写体に変えればよいか
・どんな機材(レンズの画角や味、画像のアスペクト比など)が狙いに適するか
・どんな技(ハイキー、スローシャッターなど)を使うと、狙いを表現できるか
・組写真なら、どんな視点で組むのか、どんな要素を入れたらよいか
・魅力的にするには、何が足りないか。何を加えればよいか

 誰かが出したアイデアに、さらなる改良を加えたりもできます。また、アイデアの参考になる写真を貼り付けて、より伝わるように配慮するのも良いでしょう。

 アイデアを出す際には、自分が実際に撮れるかどうかは気にしないでください。これを気にし始めると、何も出せなくなりますから。撮れるかどうか分からなくても、とにかく思い付いたアイデアを書くというのを基本にします。実際の撮り方は、別な詳しい人が説明してくれるかも知れません。

 この企画は、延々と続く可能性もあります。もしそうなった場合には、ほど良い時点で司会役の方が終了してください。

企画3:比べてみよう

 用意された2枚以上の写真をじっくり見比べながら、その違いに注目することで、写真表現に関わる話題を語ろうという企画です。

 用意する写真ですが、何か違いがあれば何でも構いません。同じ被写体を、別な撮影条件で撮ったり、別な焦点距離のレンズで撮ったりします。狙いが同じなのに、異なる被写体を写すのも良いでしょう。被写体や撮影条件が同じで、カラーとモノクロを比べるとか、現像設定の違いで仕上りを比べるのもありです。

 とにかく、何か違う点を含んだ複数の写真を用意し、その違いから得られる作品の出来を見比べることで、違う点がどのように影響するのか考える機会とします。違う点によっては難しくなりますが、表現に関わる様々な点を考える良い機会となるでしょう。

 以上が基本なのですが、用意する写真を撮るのが難しいと予想されます。そのため、複数の写真なら何でもありで、「どちらが良いでしょうか。どんな点が良いでしょうか」と尋ねるような形で利用しても構いません。このような形でも、違いに注目でき、違いが与える影響を考える機会となりますから。

企画4:切り取ってみよう

 被写体の発見とフレーミングの能力を鍛えるのが目的の企画です。司会役の人は、いろいろな物が雑多に写った写真を4〜8枚ほど用意します。この写真の一部だけを切り取ることで、フレーミングの練習をしようという訳です。用意する写真は、ある程度の解像度が必要なため、長辺を1500ピクセル程度(最大で2000ピクセル)に調整します。

 トリミングとは異なりますから、ただ切り取るだけでなく、それをどのように撮影するのか、簡単な説明を加えます。狙い、写す方向や範囲、レンズ選び、光の具合と露出の条件、主役と背景の重なり具合など、撮影に関わる大事な点を取り上げて書きます。また、切り取る範囲を大まかに伝えるために、切り取る範囲を示したトリミング写真も、説明と一緒に貼り付けます。タイトルも、できるだけ付けてください。

 用意した写真は、あくまで一時点での状況で、写っている状態に制約される必要はありません。天気や光の状態が変わったとき、別な人や物が通過したときなど、作品を良くするための条件を自分なりに発展させて、それも説明に加えてください。

 あえて強調しますが、トリミングを練習する企画ではありません。そのため、題材写真の一部をトリミングし、タイトルだけを付けて書き込むのは、悪い使い方です。トリミングした写真は、あくまで被写体の範囲を伝えるために使い、その被写体をどのように料理するのか書くのが、標準的な使い方となります。

 なお、自分以外の人が考えた切り取り方や表現を発展させる意見も、積極的に書いて構いません。作品が良くなるアイデアを、お互いに出し合うことも、フレーミングの勉強になりますから。

 この企画では、用意する写真の撮り方が重要なようです。ライカ版で28〜35mm程度の広角レンズを用い、きっちりとフレーミングせずに、できるだけ多くの物が写り込むように撮影します。混沌または雑多な感じに見える写真が良いでしょう。掲示板へ貼り付けられた過去の実例を参考にしてください。

企画5:写真家の作品を味わおう

 有名写真家の作品(名作)を誰かが紹介し、それについて語り合う企画です。作品を貼り付けるわけにはいきませんから、作品が掲載されているページを見付け、そのアドレスを貼り付ける(掲示板上ではリンクになる)形で参照します。

 作品を紹介する人は、自分の好きな写真家の作品を1つまたは複数(写真集や連作など)を選び、作品が作られた時期や場所など最低限だけ、できるだけ短く説明します。

 一番大事な点は、紹介した人が作品の感想を書かないことです。最初に感想を書いてしまうと、作品への余計な先入観を与えてしまい、自由な感想を持てなくなります。この点だけは十分に注意してください。もちろん、具体的な感想とならない「一番好きな作品」といった書き方なら構いません。

 紹介者の感想は、ある程度の感想が出終わってから書いてください。ただし、会話の中で少しずつ書くのは構わないこととします。そうしないと、楽しく会話できませんから。

 作品への感想を自由に書き合うのが基本ですが、ネガティブな感想ばかりになると良い面が見えてきませんから、ネガティブな感想はほどほどにして、できるだけ良い面に注目するようにしてください。

 作品の感想を書くだけではもったいないので、その作品で使われている表現方法を、どうやったら撮れるのか考えます。表現方法の使い方を解明して、自分たちの作品にも利用しようということです。これは非常に難しいことなので、可能なら試す程度とします。

 この企画の一番の目的は、有名写真家の魅力的な作品を教え合うことです。写真の上達にとって、魅力的な作品を数多く観ることに勝る方法はありません。そんな作品に出会う機会を増やすことは、とても有意義なことです。それだけではもったいないので、どんな魅力があるのか、その表現を利用できないかなどを、皆さんと語り合うことで、自分の作品づくりに役立てようという企画です。少し気になる作品でも構いませんので、ぜひ紹介してみてください。

 写真表現の掲示板ですから、一応、取り上げるのは写真家の作品としています。しかし、どうしても紹介したい場合には、絵画などの作品でも構いません。

企画6:テーマで喋ろう

 掲示板に参加していただいている皆さんからの提案で、追加された企画です。何かテーマを設定して、自由に語り合う企画です。写真やカメラに関わるテーマが必然的に多くなると思いますが、雑談用という意味も含んでいます。

 語り合いたいテーマを持っている人が、テーマを設定して始めることとなります。司会役も担当し、自由に話を広げながら進めてください。あまり活用されていませんので、もっと利用していただければと思っています。

スレッドの始め方

 どの企画を始めるのも、始めたい人の自由です。現在進行しているスレッドが終りそうになったのが、始めるのに良い時期だと思います。自分が語り合いたい内容と照らし合わせ、もっとも適していると思う企画を選んでください。どの企画にも合わないと感じた場合は、前述の企画とは関係ないスレッドとして始めても大丈夫です。

 始め方には、1つだけルールがあります。用意したどの企画も、後から参照しやすいように、連番を付けて管理したいと思っています。そのため、1番から連番を付ける形で今まで始めてきました。たとえば企画「表現を広げてみよう」なら、スレッドのタイトルに「表現を広げてみよう(1)」と付けます。次に同じ企画を始めるときには、連番にして「表現を広げてみよう(2)」とします。このように、どの企画もタイトルに連番を付けながら開始しています。少し面倒ですが、もっとも新しい番号を掲示板から探し、その次の番号を付けてください。

 スレッドの終り方に特別な決まりはなく、司会役の人にお任せです。最近の傾向として、数日前に終了日時を宣言する方法が流行っています。これに従う必要はありません。司会役の好みで決め、何となく終わっても構いません。

貼り付ける写真の注意点

 当たり前のことですが、どんな写真を貼り付けても構わない訳ではありません。一般的な常識に照らし合わせて、まずいと思われる写真は、絶対に貼り付けないでください。具体的には、犯罪に関わる写真、著作権や肖像権を侵害する写真(当然、権利者の許可を得ている場合は除く)などです。また、自動車のナンバープレートなど、特定の個体を識別できる情報も含めないように注意すべきでしょう。

 どうしても貼り付けたい写真があって、そのままだと肖像権などを侵害する場合には、貼り付ける方法があります。侵害する箇所だけ、ぼかすなどの加工する方法です。何でもかんでもぼかす必要はありませんが、人物を特定できる顔、番号が読めるのナンバープレートなどは、ぼかすべき対象となります。

 以上のような注意点と照らし合わせて問題ないなら、どのような写真でも基本的に構いません。虫が嫌いな人がいるから、虫の写真を貼り付け禁止にはしませんので、安心してください。

既に終了したスレッドへの書き込みは禁止

 掲示板で新しいスレッドが作られると、書き込みが次々に追加され、話題が出尽くした頃に終了します。司会役の方が、終了宣言することが多くなっています。

 この掲示板を初めて読んだ人は、もう終了しているスレッドの話題へ、何か書き込みたいと思うこともあるでしょう。その気持ちは、十分に理解できます。しかし、絶対にやめていただきたい。掲示板を既に利用している人が混乱しますから、掲示板の禁止事項にしてあります。

 このことは、終了宣言されたスレッドへ、書き込みを絶対に禁止するという意味ではありません。終了を宣言された後でも、書き忘れた大事なこととか、いろいろな感想などは大いに書いてください。ただし、終了宣言から数日間(実際には3日ほど)だけです。

 終了宣言(宣言がない場合は最後の書き込み)から、数日以上も書き込まれていないスレッドへは、絶対に書き込まないでください。

 もし書き込みたい内容があるなら、その内容をテーマに設定した新しいスレッドを作り、そこで話を展開しましょう。この方法なら、掲示板を混乱させずに、書きたい内容を書くことができます。 

さあ掲示板で新スレッドを作りましょう

 ここまで読んで、新しいスレッドを作りたくなった、つまり何か語り合いたくなったら、前述の企画の中から一番適切なものを選んで、新しいスレッドを加えてください。掲示板の楽しい仲間が、真面目に盛り上げてくれると思います。

写真表現 掲示板

 

(作成:2009年3月28日)
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