血小板

 

出血を止める仕事をする血球。血管に傷がついたり破れたりした時に、血漿の中にある血液凝固因子と協力して、出血を止め、血管の修復(修復自体は蛋白質の仕事かな?)を行います。

関連する検査データは

血小板数(Plt)。

この値が低くなると、血小板(プレートと読んでいました)を輸血しなければなりません。血小板の寿命は短いので、骨髄抑制がおきているときには頻繁に血小板輸血を行うことになります。

白血病の治療中は血小板の数値はあまり高くなりません。琴ちゃんの場合常に10万を下まわっていたような気がします。血小板の値が低いとあざができやすかったり、出血が止まりにくくなりますから、注意が必要です。しかし、血小板数の低い状態が続いていると体のほうがなれてきてしまうので、神経質になり過ぎる必要もないようです。

血小板数が4万と言われても、「今まで20万あったのが突然4万になった」時と、「最近づっと4万前後だ」という場合で出血のしやすさも変わってくるようです。

血小板数が低いのに血液凝固防止剤(ヘパリン)を使用する事があります。ステロイド剤を大量に使用した時です。琴ちゃんがネフローゼ様の症状を出した時にステロイドを大量に使用したことがありました。 白血病の治療でもステロイドを使用しますが、それよりも大量のステロイドを使用したのです。

ステロイドの副作用で血液が凝固してしまうので、ヘパリンを使用したのですが、このとき琴ちゃんの血小板数は4万以下でした。 血小板がそんなに少ない状態でさらに凝固防止剤を使うなんて恐い感じがします。しかし、ステロイドが血液凝固因子を活性化するために血液凝固が起きるので、血小板の数には関係なしにヘパリンは使用しなければなりませんでした。

血小板輸血にはABO型の一致したものを使用します。輸血される血小板のバックには「放射線照射済」というラベルが貼られています。これはGVHDの原因となっている白血球を破壊して輸血によるGVHDを予防するためです。また、輸血に際しては点滴用ラインに白血球除去用のフィルターも取りつけられます。

血小板輸血を行う時にはジンマシンが出ることがあります。輸血中は皮膚に発疹がないか、かゆがったりしないか注意し、出たら医療スタッフに連絡します。

血小板輸血を繰り返していると血小板に対する抗体ができることがあります。抗体ができてしまうと血小板を輸血しても血液検査の血小板数があがってきません。このような状況になってしまった場合には、ABO型だけでなくHLAの一致した血小板を輸血します。

琴ちゃんはこの4年間に数十回の血小板輸血を行っていますが、血小板に対する抗体はできていません。一時期、血小板輸血の直後の検査では10万位まで血小板数があがってもその2日後には5万位まで下がってしまうことがありました。パパは抗体ができたのでは、と心配しましたが、これは骨髄中で鈍食が起きているためでした。抗体ができてしまうと、一時的にせよ血小板数が上がる、という事もなく、低いままなのだそうです。


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