常陸国香島郡の巫女。常陸国風土記に歌一首が伝わる。
潮(うしほ)には 立たむと言へど 汝夫(なせ)の子が 八十島(やそしま)隠(がく)り 吾(わ)を見さ走(ばし)り
【通釈】潮の寄せる浜辺に立つように、じっと立っていようと言ったけれど、あなたは大勢の人の間に隠れている私を見つけて、我慢できずに駆け寄ってくるわ。
【補記】常陸国風土記より。歌の由来は寒田之郎子参照。
更新日:平成15年03月21日 最終更新日:平成21年04月15日
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