2 次頁へゆく|まへがきへ戻る | * | いてゐる 居る場所がなくて | *訳 川洲にも雪が降り積もつたからか 御所の内で千鳥が鳴 | 千鳥鳴くらしゐむところ無み 十九|四二八八 | 川洲にも雪は降れれや宮の裏に | 十二日 内裏に侍ひて千鳥の喧くを聞きて作る歌 | * | に 御庭園の竹林には雪が降つてゐる | *訳 もう春になつて 鴬がしきりに鳴くのを聞いたといふの | しき啼きにしを雪はふりつつ 十九|四二八六 | 御苑ふの竹の林に鴬は | * | 呼び掛けの感動詞にとつた | *注 をしは普通惜しい意に解す ここでは敬虔な態度を促す | うか踏み荒らさないでほしい よいですか皆さん | *訳 御所の内にも外にも 珍しく降り積もつた大雪です ど | 降れる大雪な踏みそねをし 十九|四二八五 | 大宮の内にも外にもめづらしく | 因りて拙懐を述ぶる歌 | 一月十一日 大雪落りて積むこと尺有二寸なり |