1  次頁へゆくまへがきへ戻る       *                                             *注 とこなつにを 夏の間中ずつと の意に解する説もある 飽きない 神の品格のゆゑであらうか     *訳 立山に降り敷いた雪は 四季を通してつねに眺めても見                                  見れどもあかず神柄ならし 十七|四千一                          立山に降りおける雪をとこなつに                                  立山の賦より短歌                   *                                                                     り積もつた雪は いくら見ても見飽きないことです *訳 御所の内も外も一つになつたやうに 白一色に輝くほど降                                 降れる白雪見れど飽かぬかも 十七|三九二六                            大宮の内にも外にも光るまで                               詔に応ふる歌         *                                             腕を枕にすることなく 一人で寝るのだらうか *訳 水の泡のやうな雪が庭に降り敷いて寒い夜を 私は恋人の                                  手枕纏かず一人かも寝む 八|一六六三                            沫雪の庭に降り敷き寒き夜を                *                                         家持秀歌選