3 次コオナアへゆくまへがきへ戻る             *                                                           をはり                                                     季節の挨拶を交はしてゐると読むことも可能でせう 親の至つた結論のやうです 但しこの二首をみるかぎりは 単に し子供たちの成長を待つことにしませう といふのが 二人の父 須麻呂の歌の若木の梅は息子を指すと思はれます お互ひもう少 のうち冒頭と末尾をなします 家持の歌の梅の花は娘を指し 久  以上二首は 家持久須麻呂両家の子女の婚姻を巡る贈答七首 だ蕾のままなのです  春雨を待つといふことでせうか 我が家の若い梅の木も ま                             我が屋戸の若木の梅もいまだふふめり 四|七九二  春雨を待つとにしあらし                              藤原朝臣久須麻呂の来報ふる歌             *                                       かないことです あまりに若過ぎるからなのでせうか  春雨はしきりに降つてゐるものの 我が家の梅の花は未だ咲                               いまだ咲かなくいと若みかも 四|七八六                            春の雨はいやしき降るに梅の花                              藤原朝臣久須麻呂に報へ贈る歌