1  次頁へゆくまへがきへ戻る            *              散つてしまつてもかまはない       どうせ見に来るやうな人もゐないのだ 我が家の梅の初花は                             我ぎ家なる梅の初花散りぬともよし 十|二三二八&家持集                            来て見べき人もあらなくに                                       花を詠む                              *              は冬の枯れ木だつた梅が        今日降つた雪に張り合つて 庭先の梅が花咲いた 昨日まで                              我が屋戸の冬木の梅は花咲きにけり 八|一六四九                            今日降りし雪にきほひて                                    雪の梅の歌                           *               友待つは梅の花が咲くことを待つ意 やうに 雪が消え残つてゐる      雪の白さが花と見分け難い梅の枝には 友を待ちわびるかの                                  友待つ雪ぞ消え残りたる 家持集                            白雪の色わきがたき梅が枝に                              無題                                *            家持秀歌選