1  次頁へゆくまへがきへ戻る       *                                             聞くことができるだらう 鴬の声を     春の花が咲き誇る山の近くに家住まひしてゐるので ずつと                                継ぎて聞くらむ鴬の声 家持集&十|一八二九                            梓弓はる山ちかく家をれば       *                                             家の門口の柳の梢で いま鴬が鳴いた  草木が萌えて風にそよぐ季節 春がやつて来たらしい わが                              我が門の柳のうれに鴬鳴きつ 家持集&十|一八一九  うちなびく春立ちぬらし                              鳥を詠む                         *                                             るが とはいへ我が家の庭園では鴬の鳴く声がする  いちめん霧のごとく 何も見えないほど雪が降りしきつてゐ                               しかすがに我ぎ家の苑に鴬鳴くも 八|一四四一                          うち霧らし雪は降りつつ                               鴬の歌                          *                                             家持秀歌選 鴬|雲雀