1   次頁へゆくまへがきへ戻る       *                                                                    *注 新年の大雪は豊年の前兆とされ歓ばれた     まり いつもかうして宴をしたいものだ       *訳 新しい年の始まりには 毎年毎年 雪を踏み平らげて集                              尺あり 即ち主人大伴宿禰家持此歌を作る     宴せり 時に降る雪殊に多く積もること四     右一首の歌は 正月二日 守の館に集ひて                    いや年に雪踏み平し常かくにもが 十九|四二二九                    新たしき年の初めは                              天平勝宝三年                      *                                           ゐられた                     つ さうした生命力の強さから信仰の対象となり 挿頭にも用 *注 ヤドリギは落葉広葉樹に寄生し冬でも鮮やかな緑をたも したのは 千年の長寿を予祝してのことである         *訳 山に生えてゐた木の梢から寄生木を折り取つて 髪に挿                                              挿頭しつらくは千年寿くとそ 十八|四一三六      かざ                あしひきの山の木ぬれのほよとりて                           に給ふ宴の歌                  天平勝宝二年正月二日 国庁に饗を諸郡司等       *                                         家持秀歌選 年賀