3 次コオナアへゆくまへがきへ戻る       *                                                                 をはり                                                     も降れば 散つてしまふだらうか  夏になつて 待ちに待つた唐棣の花が咲いた 雨がさつとで                                 雨打ち降らば移ろひなむか 八|一四八五                            夏まけて咲きたる唐棣ひさかたの                              はねずの花の歌       *                                             思はれます く上手な言葉といふ意味をあらはす 当時の諺のやうなものかと らく群詞で 多くの言葉の意 諸弟らの練りのむらとで 人を欺 ふれた男子名 は 練りに練つた 練達のの意か むらとは恐  諸弟は上代 おそらく次男以下につけられたと思はれる有り                           は諸弟らの練りのむらとといふやつを恃んで欺かれてしまつた がある ましてや人の言ふことなど信用してはならないのに 私  口をきけない木にだつて紫陽花のやうに巧妙に人を欺くもの                                 練のむらとに欺かえにけり 四|七七三                         言問はぬ木すらあぢさゐ諸弟らが                           恭仁京より坂上大嬢に贈る歌