2  次頁へゆくまへがきへ戻る        *                                                                      紅葉なのに しごき落とすかのやうに時雨さへ降つてゐる  ただでさへ風が吹いて散つてしまふのが惜しい佐保山                                紅葉こきたれ時雨さへ降る 続古今和歌集&家持集                            吹く風に散るだに惜しき佐保山の                             *                                           我が背子は 紀飯麻呂を指します 散つてしまひさうです        十月 時雨の季節の常でせうか お宅の庭の黄葉はもう                               矚て此の歌を作る     右は 少納言大伴宿禰家持 当時梨の黄葉を                                屋戸のもみち葉散りぬべく見ゆ 一九|四二五九                            神無月しぐれの常か我が背子が                                      十月二十二日 紀飯麻呂朝臣の家に宴する歌