1  次頁へゆくまへがきへ戻る       *                                                                        乙女らは複数でなく親愛を表わす接尾語 思ひやられる   撫子の花を見るたびに 愛しい少女の微笑みの照り映えが                                 笑まひのにほひ思ほゆるかも 十八|四一一四                            撫子が花見るごとに乙女らが                                       庭中の花を詠める歌                   *                                             ゐる秋萩の花に 玉かと見える程 しとどに白露が置いてゐる  朝 牡鹿が餌を求めてやつて来る野 そのほとりに咲いて                                  玉と見るまで置ける白露 八|一五九八                            さ牡鹿の朝立つ野辺の秋萩に                                       秋の歌                   *                                             た吹き始めたのだ      庭の薄の穂先に白露が初めて置いたその日から 秋風もま                                 置きし日よりぞ秋風も吹く 新古今集&家持集             わが宿の尾花が末に白露の                       *                                           家持秀歌選 秋の花