■シキを見たい■
高岳製作所専用線


1.高岳製作所専用線

 かつて工業都市には、多くの専用側線や専用鉄道が存在しました。町外れの工場地帯へ行くと、産業道路がいくつもの踏切を越えたり、工場の頑丈なゲートの奥に吸い込まれてゆく線路を目にすることは珍しいことではありませんでした。そんな光景も輸送形態や産業構造の変化で徐々に衰退し、国鉄末期に行われた貨物輸送の合理化でとどめを刺されたように姿を消して行きました。
 そのような状況の中、「超大型貨物輸送」という特殊な存在理由により現在も命脈を保つ専用線の1つが小山の高岳製作所専用線です。規模的にも、栃木県内に残存する専用線としてはもっとも大きいものと思います。
S58の専用線一覧には総延長2.8kmとなっています。


2.沿革

 株式会社高岳製作所 小山事業所は、S37に大型変圧器の製造事業所として開設れたと同社のHPの沿革が記されています。それに先立つS36には、専用線一覧に掲載されていますので、この時期に建設されたものと推定されます。
 因みに、かつて小山駅からは距離の長い専用線が何本か分岐しており、現在も駅構内に残る貨物施設の規模からみても同駅は貨物の重要拠点だったことがわかります。

3.現在の状況

高岳の車両基地 高岳製作所隣接の車両基地
突然、こんなものが目に入りびっくりする。
高岳の機関車
前 日車製 IB252(2軸)
次 協三製 DB80(4軸)

※協三機の形式に関しては
 
blueimpulse様より情報を頂きました。
この場を借りてお礼を申し上げます。
2005.5.29

高岳の機関車
シキ613+シキ291 周囲を圧倒する迫力の大物車2両
前 シキ613(日通) 荷重240t
次 シキ291(高岳) 荷重115t
いまどき、地上でこんな威容を誇るものはそんなにない。手前にちょっと見えるのはシキではなく荷重試験車。これはこれで貴重な代物。

※シキ291は廃車解体となりました
2005.5.29
シキ613の台車
この台車が8台、24軸48輪
まさにムカデだ。
シキ613台車
高岳を近くの踏切 線路は小山駅に向かう。
機回し設備がありダルマが見える。
「ふみきりちうい」が泣かせる。
住宅の裏手を怪しく伸びる。
こんなところをあのシキが走るのかと思うとぞくぞくする。
住宅地の裏手を行く
古河電工前の機回し設備 古河電気工業前
やはり、機回し設備がある。
雰囲気は最高だ。
前方に新幹線の高架が見えて来ると小山駅の貨物側線系に吸い込まれる。 小山駅構内に至る
<車両アルバム>

シキ613(2003.1.12)

荷重試験車(2003.1.12)

4.あとがき

 この専用線に関しては2つ悔しい思い出があります。
1つは、小山駅のイベントで特別に運転された、専用線に入線するトロッコ列車に乗りそこなった(整理券をGetできなかった)こと・・・がっかりして写真も撮りませんでした。
もう1つは、某MLのガセ情報にのってシキを見に行ったこと。寒い冬の朝カメラを構えて待つこと数時間、何も現れはしませんでした・・・。
それ以来、この専用線でシキを見たい気持ちは悶々とした欲求不満としてくすぶり続けています。いつか、その気持ちは晴らされるのでしょうか???
それとも・・・・
あのシキはどんなジョイント音を響かせてこの線路上を走るのでしょうか・・・
そして、
2003.1.18ついにその日はやってきた!

その後も、とちレビや達磨小僧に情報をお寄せいただき、
謎だった運行に接することが出来るようになりました。

この場を借りて、情報をお寄せいただいている皆様、そして、黙々と輸送に従事されている高岳製作所関連の皆様にお礼を申し上げます。



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更新    2005.5.29 運行記録ページを新設しリンク
                 シキ291 機関車に関する情報加筆
       2003.2.2  2003.1.18実施のシキ801輸送を追加
                 シキ613と荷重試験車の写真を追加
作成    2002.9.15
写真撮影 2001.5.27 2003.1.12

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