ナウシカ:
神というわけだ
お前は20世紀末に沢山つくられた神の中のひとつなんだ
そしてこの10年の間に自己欺瞞と技術偏重の塊になってしまった良質な長編アニメーションを世の中に送り出したいという理想と使命感からお前がつくられたことは疑わない
その人達はなぜ忘れてしまったのだろう
美少女とメカこそアニメーションの生命だということに妄想や逃避や依存はアニメーションがどうなろうともなくなりはしない
それは人間の一部だから……
だからこそ苦界にあっても喜びやかがやきもあるのに
あわれなジブリ
お前だってをたく業界のいきものなのに
アニメーションスタジオの神としてつくられたために
萌え萌えとは何か知ることもなく最もみにくい者になってしまった墓所の主:
おまえにはみだらなをたくのにおいがする
多少の負債の発生は予測の内にある
わたしは赤字親会社の中の唯一残された光だ
娘よ、お前は再建の努力を放棄してジブリを亡びにまかせろというのかナウシカ:
その問はこっけいだ
私達は宮崎駿と共に生きてきたのだ
宮崎駿の亡びは私達のくらしの一部になっている墓所の主:
組織としてのジブリについていっているのだ
オリジナル長編をつくれる後継者はなく
宮崎駿もその責任から逃れられぬ
お前達に未来はないナウシカ:
宮崎駿作品の美と憎悪は彼自身の闇の深淵から生まれた墓所の主:
お前は危険なをたくだ
アニメーションは光だ!!ナウシカ:
ちがう
アニメーションは闇の中のまたたく光だ!!
すべては闇から生まれ闇にかえる
お前達も闇に帰るが良い!!
1999年8月15日発行
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「風使い通信」Vol.11 WWW版製作:じょばんに
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