鯛車(たいぐるま)  大段よし子

人形をつくる

 私は69才の、世に言う老女です。小さいころから人形が大好きで、69才になる今日も、人形遊びをしているような状態です。
 主人が後押しをしてくれて、桐塑人形の教室にはいり、29年ずっとつづけさせてもらっています。幸せを感じます。今もがんばってやっています。死ぬまでがばるつもりです。
 去年の秋の塾展では、「鯛車」「灯火」「王昭君」の3体をだしました。納得のいく作品ではありませんでしたが...。なかなか難しいものです。
 塾展は神戸新聞にも掲載され、多くの方にきていただきました。次回は平成10年を予定しております。お目にとまりましたら、またおいで下さい。


王昭君(おうしょうくん)

大段よし子
  

鯛 車
御所人形が鯛をひっぱっている、おめでたい作品です。御所人形の伝統的なかたちのひとつです。3年がかりで創りました。

王昭君
中国の古事にならって、とらわれて、貢ぎ物として西の国へ送られる、麗人です。

灯 火
上村松園先生の絵からヒントを得ました。すこしづつ集めてきた、古い布を組み合わせ、木目込みました。

  
灯火(ともしび) 大段よし子


 神戸市や明石市の人形愛好家らが丹精込めて作った「神戸偶人社桐塑人形展」が十五日から、神戸市中央区三宮町三、たじま画廊で姶まり、優雅な作品約三十点が展示されている。
 人形作り愛好会「神戸偶人社」は京都の工芸家・中田世津さん(68)を講師に招いて、月に二、三回人形作りの教室を開いている。
 桐塑人形は桐(きり)をおがくず状にしたものを、化学のりで固めて日干しする。そして、竹べらや彫刻刀などで形を整えてできた本体に、作者のイメージに合わせた衣装や小物などをつけて完成させていく。
 会場には、大きなたいを乗せた荷車を元気いっぱいに引いている子どもの御所人形や、手縫いの紫の着物を着付けしたかわいらしい女の子の市松人形などが展示されている。同会の神戸市西区の主婦大段よし子さん(68)は作品の中にはニ、三年かけて作り上げたものもあり、完成した時の喜ぴはひとしおなんです」と話していた。

能面 泥目(でいがん)

中田世津先生




新粧   伊丹喜久

幼き日   岡坂鈴子

市松人形   井原絹子

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