3 教科書検定制度の廃止
  教科書検定制度が教育水準の向上を妨げている。
  どの教科書を使うかは、現場の教師にまかせよ。 
 教科書の作成、使用は、自律的に行われるべきである。教科書は、現場の使いやすさによって、柔軟に作成され、フィードバックされ、改訂され、あるいは使用されなくなるのが適切である。教科書の評価は、授業を行う現場と、学術団体によって行われるべきである。
 教科書の使いやすさは、生徒を相手に教えてみてはじめてわかるものである。説明の語句一つ、図の使いかた一つ、紙面のレイアウトなどの是非で、かんたんに生徒の理解を助けたり阻んだりする。選択するのは、学校現場の教師たちでなければ判断できない。採択は、学校単位または教師単位とすべきである。
教科書作成は、現場で生徒を相手にしている人間が中心にならないと、よいものができない。また、現場の声を常に反映して改訂されなければならない。
 検定教科書は、誤植、明らかな事実誤認などでは、よく手が入っているが、生気を欠いたものが多い。自由な出版と選択に任されたほうが、水準が上がる。 
 欧米諸国の大多数は、使用する教科書に対する規制を持っていない。
 
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