Fire in the East/Scorched Earth攻略法

1.主攻勢軸の検討

 まず最初に決めておかねばならないのは、主攻勢軸をどこにするか、という問題です。北方、中央、南方の各軍集団が、バルバロッサ作戦のすべての攻略目標を取れることは、独軍の補給能力から見ても、よほどソ連軍プレイヤーがヘボでない限りあり得ないでしょう。
 私は過去のプレイテストから以下の2案のどちらかが有力と思います。

(A) レニングラード・モスクワ方面を主攻勢軸とする
(B) ハリコフからスターリングラード方面を主攻勢軸とする

 それぞれについての、長所と短所を調べてみましょう。

(A) レニングラード・モスクワ方面を主攻勢軸とする案
比較的守備力の弱いソ連軍部隊が初期配置されるため電撃戦がしやすい
ハリコフやスターリングラードに比べて、鉄道ゲージの変更ヘックス数が少ない(バルト3国はRiga〜Velikie Luki間を除いて標準軌なので)
モスクワを落とすことで工場・補充ポイント(5)を無くせる。
レニングラードも工場・補充ポイント(3)を無くせる。
レニングラードを陥落させることでフィンランド軍を有効に活用できるようになる。
ルート北のレンドリースをカットできる可能性が高い。

×モスクワはモスクワ中心部が全ヘクス市街地、さらに周囲6ヘクスがすべて部分ヘクス市街地という、異常に強力な地形であり、隙をついての電撃占領か、包囲して補給切れ2ターン目からの攻撃でないと落としにくい。
×レニングラードも北部からは、フィンランド停止線ルールによりフィンランド軍は市街を攻撃できない。また、レニングラード中心部は全ヘクス市街地、周囲5ヘクスは部分ヘクス市街地、さらに、1ヘクスはバルト海となっていて、天然の要塞である。ソ連軍のバルト海艦隊による砲撃支援により、たとえ補給切れにさせても攻略にはかなりの戦力が必要となる。ついでにクロンシュタット要塞もある。
×泥濘や雪が早くやってくる。

(B) ハリコフからスターリングラード方面を主攻勢軸とする
泥濘や雪が北部よりも遅くやってくる。
ハリコフなどの南部の市街ヘクスはみな1ヘクスで構成されているので、占領しやすい。
平地が多く、電撃戦向き。
バクーが取れれば戦略的に非常に大きな意義がある。

×初期配置で強力な装甲部隊が配置されている。
×鉄道ゲージの変換ヘクス数が多い(特にハリコフ以東に向かう場合)。
×ドニエプル川が天然の要塞となっている。
×ルート南やルート東のレンドリースをカットすることは(事実上)できない。

 A案、B案のどちらにも長所と短所があり、決定版はありません。また、どちらにしても決して独軍が楽勝できるわけではなく、非常に厳しい戦いを強いられることは確実です。
 しかし、やはり独ソ戦をプレイするからには、『モスクワ』、というのは心情的に魅力ある目標でしょう。そこで、A案を徹底的に掘り下げていきたいと思います。

2.主たる補給線路の選定

 独ソ戦を決する最大の要因は、戦車でも航空機でもなく、天候と補給です。補給線路をいきあたりばったりに設定するのは命取りであり、戦略目標として、モスクワへの補給ルートを決めておくことが重要です。
 補給路を設定するには鉄道工兵による標準軌へのゲージ変換が必要です。バルト3国は標準軌でゲージ変換の必要がありません。したがって、標準軌へゲージ変換を行う必要がある1939年のソ連邦内の広軌部分を、いかに少なく見積もれるかが重要となります。以下の3つは、ルートと広軌部分のHex数を示しています。


a) Miksk北西の3512Hex〜Minsk〜Orsha〜Smolensk~Vyazma〜Moskva(計30Hex)
b) 2309Hex〜Velikie Luki〜Rzhev〜Moskva(計29Hex)
c) 3008Hex〜Polotsk〜Vitevsk〜Smolensk~Vyazma〜Moskva(計29Hex)

 a)案は一番オーソドックスなルートでしょう。ほぼ史実通りのルートです。
 b)案はもし、Riga〜Velikie Lukiが標準軌のままであったなら、非常に魅力的なルートです。しかし、いかんせんRigaから1939ソ連邦国境まではすでに広軌となっているので、その分のロスがあり、結局a)案と大差なくなっています。さらにやや北に寄りすぎなきらいもあります。
 私のお薦めはc)案です。a)案はMinskが陥落しないと、鉄道工兵は時間待ちとなる可能性が高くなります。ソ連軍が採る有効な戦術として、主要都市に大兵力をスタックさせて、死守戦術をとり、独軍の進撃速度を遅らせる、というものがあります。
 したがって、Minskが完全に手薄な状態なら良いのですが、有能なソ連軍プレイヤーが相手ならば、確実に2ターン程度は陥落させるのに時間がかかると思われます。また、プリピャチ湿地帯からのゲリラ的攻撃に補給線路が狙われていては、安心して攻勢をとることができません。
 c)案は、通常のルートよりもHex数が1ヘクス減っており、さらに、主要都市を経由せずにモスクワへの補給路を確保できること、プリピャチからのゲリラ的攻撃からは遠いことなどの利点があります。

3.鉄道工兵の配分の検討

 鉄道工兵は初期状態では、
  • 北方軍集団 1個連隊
  • 中央軍集団 2個連隊
  • 南方軍集団 3個連隊
 となっています。たった6個連隊しかいない点を見ても、広大なソ連邦を占領することは事実上不可能な感じがしますよね(^^;
 しかし、このように南方軍集団に3個連隊を配備していたのでは、確実にモスクワへの道は遠くなります。しかも、南方よりも確実に1ターン、泥濘が早くやってくるのですから。
 モスクワを目標とする際の鉄道工兵の配分は
  • 北方軍集団 1個連隊〜2個連隊
  • 中央軍集団 3個連隊または4個連隊
  • 南方軍集団 1個連隊〜2個連隊
 このようにするのが望ましいでしょう。1個鉄道工兵連隊+1個建設工兵連隊をペアにして、突貫工事モードでどんどんゲージ変換作業を行わせる必要があります。
 中央軍集団4個連隊がまったく重複なくゲージ変換を行ったとすると、天候が晴天の場合、突貫工事のMP消費が1、平地や道路の移動消費MPが1なので1組の工兵ペアの突貫工事で1ターン当たり3Hex変換可能、これを4組効率よく作業した場合、理論上の最速では、

29Hex÷12Hex(3×4グループ突貫工事)=約3ターン

 となります。天候が泥濘時の場合、突貫工事のMP消費が2、平地や道路の移動消費MPが2なので1組の工兵ペアの突貫工事で1ターンに1.5Hex、これを4組効率よく作業した場合、理論上の最速では、

29Hex÷6Hex(1.5×4グループ突貫工事)=約5ターン

 となります。しかし、4グループが同時に重複なくゲージ変換できるように進撃できることはあり得ないでしょう。
 7月Iターン〜9月IIターンの6ターンで、1組の工兵ペアで、理論上18Hexを変換できますから、Vyazmaまでもう少しというところです。9月IIターンでVyazmaまで変換、これを目標にしましょう。
 正直に言って、もし9月IIターンにダイスで6の目が出て泥濘になったら、即投了してゲーム終了させた方がいいです。それ以上やっても無駄です。できるなら、10月Iターンで2分の1の確率(厳密にはもう少し悪いですが)で好天を期待しましょう。S.E.ではF.i.t.E.の3分の1の確率から変更されているのも心強いです。

 それでは、各戦域における戦術を掘り下げてみましょう。

4.北極圏&フィンランド戦域

 レニングラード攻略(とそれに伴うフィンランド軍の自由度の向上)のためと、北から来るレンドリース阻止のため(ルール35)に、この戦域での戦闘は非常に重要となります。
ノルウェー派遣軍(北極圏戦域)

 ノルウェー派遣軍は、北極圏戦域で使用するもの、フィンランド軍戦域(5REまでの制限付き、戦闘車両化ユニットは2倍でカウントの制限)で使用するもの、本土に返すもの、の3つに分類して検討する必要があります。
 移動力がかかり機動フェイズもない北極圏では、戦闘車両化ユニットは足手まといでしかないので、活躍の場をフィンランド軍戦域に求めます。2-1-8装甲大隊×2、1-10突撃砲大隊×1、1-8自動車化MG大隊×2の計5RE相当(RE2倍計算)を6月IIターンにフィンランド軍戦域へ移動させて、AECを発揮する特別部隊を編成します。
 扱いに困るのが3-10自動車化SS師団です。北極圏では戦闘車両化部隊は価値がありませんので、ノルウェーの港においておき、海上輸送で北方/中央軍集団の増援にします。
Murmansk

 Murmanskにノルウェーから直接攻撃をかけるのは、あまりうまく行かないでしょう。山岳部隊やスキー部隊であっても、河があるため、1ターンでは絶対にMurmanskには届きません。6月IIターンは枢軸軍、ソ連軍とも自国内でしか移動できませんから、互いに相手の動きを察知できます。有能なソ連軍プレイヤーなら、隙あらば逆にPetsamoを占領してやれ、くらいの配置をしてくるでしょう。つまり電撃的に占領できない以上、膠着状態になってしまうと予想されますが、補給路が無い直接攻撃ルートでは、北極圏の早い冬に撤退を余儀なくされ攻撃は頓挫というハメに陥ることは明白でしょう。
 北極圏という補給が非常に厳しい環境でMurmanskを攻略するには、Kandalaksha周辺で鉄道線路を奪取して補給切れとし、その後奪取に向かう作戦しか無いでしょう。
北極圏主攻勢軸


 北極圏唯一の補給路が設定可能な攻勢軸は、Salla〜Allakurtt〜Kandalakshaの鉄道線路沿いです。ここは地形も防御側に有利なのですが、鉄道線路はここしかないので、とにかくがんがん攻めましょう。そうはいっても、スタック制限の問題から、5-6狙撃兵師団などを配置されると、簡単には攻撃できません。そこで、山岳部隊やスキー部隊の移動力を生かして、包囲〜補給切れ〜補給切れ2ターン目で防御力半減〜総攻撃の順番で攻めるようにしましょう。北極圏では、攻撃に資源ポイントが必要なので、無駄な攻撃はできませんから確実性が求められます。
 フィンランド軍の3-8スキー旅団×2はこの戦域に必須です。それに加えて6-6歩兵1〜2個師団と場合によっては、4-3-8砲兵や3-2-8砲兵もここに投入しても良いでしょう。そうそう、S.E.のOBでは、フィンランド軍歩兵師団の一部が戦闘力6にパワーアップしているも嬉しいですね(^^)。
 S.E.でのスタック制限の変更により、砲兵の支援を受けやすくなりました。航空支援がほとんど期待できない北極圏では、本気でKandalakshaに攻め込むためには砲兵の支援は必須でしょう。ただし、後述するフィンランド軍戦域で唯一の装甲兵団を結成するのにフィンランド軍砲兵部隊は必要です。場合によっては本土からの海上輸送による砲兵の追加が必要になるかも知れません。
 Petsamoの守備隊に何を配置するか(場合によっては何も配置しないか)は、ソ連軍の配置を見てから判断すれば良いでしょう。
国境警備

 北極圏では、資源ポイントまで陸上補給線(のみ)で補給線が引けないと攻撃できないので、X印の2Hexに0-1-5国境警備大隊を1個ずつ配置しておけば良いでしょう。ソ連軍の配置によっては、suomussalmiにも0-1-5国境警備大隊を配置する必要があるでしょう。
 ソ連軍が、これらの戦線で資源ポイントを消費してまで攻勢を取るとは考えにくいですし、万一攻勢をかけてきても、後でどうとでも対処できます。
 賢明なソ連軍プレイヤーなら、この戦域よりも独軍主力の侵攻に対して防御のために部隊を移動させるでしょう。

フィンランド

 フィンランド軍の6-6(一部5-6)歩兵師団は優秀であり、特に天候が雪の場合には、冬季装備による攻撃修正が付くので冬が待ち遠しい唯一の部隊です(苦笑)。
 3-8スキー旅団×2は、北極圏で独軍とともに活動させます。
 私は、独軍のノルウェー派遣軍の2-1-8装甲大隊×2、1-10突撃砲大隊×1、1-8自動車化MG大隊×2、フィンランド軍1-10戦車大隊×1、4-3-8砲兵×1、3-2-8砲兵×1を1スタックとする、この戦域での唯一の装甲兵力を編成しています。攻撃力15,AECA+3の戦力はソ連軍狙撃兵師団に対して非常に有効となります。ただし、砲兵部隊を北極圏の支援に回すとなると、攻撃力は弱まりますので、どちらを重要視するか判断の難しいところです。
Hango

 Hangoにはソ連軍の3-6狙撃旅団がいます。これに対する防御を何もしないと、ヘルシンキが奪取されてしまいますので(^^;、0413Hexに、0-1-5国境警備大隊×2をスタックさせて、監視させます。
 もしソ連軍プレイヤーが間抜けで、この防御力1の戦力に対してHangoから出てきて攻撃した場合、3:1の比率なので、NEなら何もなし。EXかHXなら、ラッキー(相互損害なのでお互いに消えるので、その結果次の枢軸軍プレイヤーターンでHangoを簡単に奪取できる)。DR、DHなら次のプレイヤーターンに、総力を挙げて反撃します。Hangoの要塞から外に出てもらうのが目的です(そのために、0414Hexではなく0413Hexに配置)。
主攻勢軸


 フィンランド軍としては、レニングラード方面へ領土奪還のために攻勢を取るのは当然ですが、もう1つ、Petrozavodsk方面へ道路沿いに侵攻することが重要となります。ここにソ連軍兵力のいくばくかを貼り付けるだけでも、独軍主力部隊の侵攻の手助けとなります。

5.北方軍集団&中央軍集団北部

 北方軍集団には、1個装甲集団と2個軍が配置されています。問題は主力の第4装甲集団の目標設定でしょう。モスクワへの補給路の確保のために、第3装甲集団と共同で、KaunasとWilno奪取を最初の目標とすることが1つ。もう1つは、Rigaを電撃的に攻撃して奪取することでしょう。特別ルールで6月IIターン中ならRigaも中都市扱いなので、速攻できれば申し分ありません。一般にドイツ軍プレイヤーは装甲部隊の損害を恐れて高オッズの攻撃をしがちですが、RigaはEXだろうがHXだろうが何が何でも速攻で取る!という気概を持って攻撃しましょう。
 補給路については、KaunasやWilno方面は鉄道線路で補給路が確保できるので良いのですが、Rigaへの攻勢の場合、直線的な補給路が無く、Kaunas〜Siauliai〜Rigaルートと、Memel〜Siauliai〜Rigaルートというどちらも遠回りなルートを採らざるを得ません。
 どのみちKaunasは奪取しなければ話にならないので、Kaunas〜Siauliai〜RigaルートでRiga攻略を行うことになるでしょう。その場合、Rigaにたどり着いた時には、Kaunas〜Siauliai〜Rigaルートのすべてを確保できていない可能性が高く、そのため補給切れになっているので、トラックによる緊急補給で攻撃することになるでしょう。
 中央軍集団のうち、第3装甲集団と第9軍は最も東に突出した地区に配置されています。これを最大限に有効利用しない手はありません。基本的には、第4装甲集団と共同でKaunasとWilnoを包囲し奪取するのが最初の目標でしょう。もう1つ、南へ南下して第4軍の正面にいるソ連軍を包囲殲滅したい欲求に駆られます。たしかに包囲殲滅は効果的ですが、装甲集団の指命はとにかく前進し支配地域を確保していくことです。目先の敵よりも、広大なソ連の大地をとにかく早く奪取する方が重要となります。ソ連軍の殲滅役は第9軍と第4軍にまかせて、一路東へ、Polotsk〜Vitebsk〜Smolenskを目指しましょう。泥濘地獄が来る前に出来る限り東へ!!

6.中央軍集団南部&南方軍集団

 中央軍集団に属するもう1つの装甲集団である第2装甲集団は、通常であれば、目の前にあるBrzesc nad Bugiem要塞(ブレスト要塞)を落とす役割を持っています。
 が、私はここで、史実とは異なる戦略をお薦めします。それは、装甲部隊は配置範囲内でできるかぎり北(4025Hexおよび、以西)に配置して、Bialystokへ向かわせ、その後Bararowicze〜Minskもしくは、Wilno〜Minsk方面攻略に使用し、史実にあるようなブレスト要塞〜Bararowicze〜Minskのルートは使用しないこととします。
 さらに、ブレスト要塞は奇襲ターンや6月IIターンでは攻撃せずに包囲し、7月IIターンに防御力が半減してから、おもむろに攻略するのです。
 これは、ソ連軍プレイヤーの常套手段である要塞や主要都市に強力なユニットをスタックさせて死守命令を出し、独軍の進撃を遅らせる、または多大な出血を伴わせる作戦を避けるための方法です。もっと言えば、プリピャチ湿地帯に好んで進撃するのではなく、ここは包囲してゆっくり歩兵でシラミつぶしを行うのです。私の過去のプレイテストでは、ブレスト要塞を6月IIターン中(奇襲ターンも含めて)に落とすことは容易ではないことがわかっています。これは攻城砲や砲兵が少なすぎるためです。戦闘力をわざわざ半減させてまでブレスト要塞を攻撃するよりも、通常の攻撃力でその周辺を攻撃して、包囲してから料理する方が、戦力を有効利用できると思います。
 さらに、第1装甲集団のうちの、10-10装甲師団×2と9-10WikingSS自動車化師団くらいを北上させて中央軍集団に編入させて、がむしゃらにモスクワを目指します。ただでさえ戦力の少ない南方軍集団から装甲兵力を抜いてしまっては、キエフ占領もおぼつかないかもしれませんが、とにかくモスクワを最重要目標とする以上、徹底した中央軍集団重視の戦略を採ります。必要ならトラックも1個、中央軍集団に回します。
 幸いLwowは特別ルールで6月IIターンは中都市扱いなので、速攻で攻略できるでしょう。過去のソロプレイや対戦でも、何度もLwowでは、NEのダイスの恐怖を味わっています。ソ連軍のLwow立て籠もり戦略はもはや使えないので何とか進撃できるものと思います。


図 Bialystok〜WilnoとBararowicze〜Minskルート ブレスト要塞を経由しない。


7.ルーマニア国境方面

 ルーマニア国境は最初の奇襲ターンも無く、また戦力もルーマニア軍主体なので、きちんと目標を絞り戦力の集中を図る必要があります。
 奇襲ターンが無いので、6月IIターンは国境沿いの河川越えの攻撃となります。
 主攻勢軸はIasi〜Chisinau〜Odessaです。攻撃の主力は独第11軍ですが、ルールにより、第11軍のエリアに配置できるルーマニア軍兵力は第3軍、第4軍それぞれで5REまでとなっています。第11軍には装甲兵力が無いので、ルーマニア第3軍にある唯一の装甲兵力である7-8装甲師団を第11軍の配置領域に配置します。
 7-8装甲師団×1、2-1-10突撃砲×1、1-10自動車化対戦車砲×1、1-2-8自動車化砲兵×1、2-10自動車化重対空砲×1、1-10自動車化重対空砲×1で、攻撃力14、AECA+3の装甲部隊を編成します。

▼ルーマニア第3軍から
7-6装甲師団×1
2-8砲兵連隊×2

▼ルーマニア第4軍から
5-6歩兵師団×1
2-8砲兵連隊×1
2-3-8砲兵連隊×1

 河川越えの攻撃を考慮して砲兵の協力が必要です。
 ルーマニア第3軍は、北からのソ連軍の圧力の防壁となります。第4軍は、黒海方面からのソ連軍の圧力の防壁となりつつ、Chisinau攻撃を側面から支援します。

8.その他細かい戦術について

第17軍に属する6-8山岳師団

 6-8山岳師団は、鉄道移動〜海上輸送ですぐに北極圏戦域に移送します。北極圏では山岳部隊かスキー部隊でないと戦力になりません。貴重な山岳部隊をこのような平地で使用してはいけません。移送による穴埋めは6月IIターンの歩兵師団の増援を使用します。
第2装甲集団に属する8-6-8騎兵師団

 8-6-8騎兵師団はプリピャチ用というよりも、レニングラード前面の森林や湿地帯で活躍させましょう。レニングラードは天然の要塞と言えますから、この騎兵戦力は貴重です。
EX、HX時の戦力削減方法

 装甲ではなく歩兵部隊を主力とした攻撃の場合、EXやHXが出たときの戦力削減法です。どうしても、歩兵師団を基幹部隊にしたくないという心理が働くため、砲兵や工兵などの補助部隊から削減したくなります。また、それらの部隊の戦力値がEXやHxの戦闘結果で求められる削減量に、歩兵師団を基幹戦力にするよりも、近いこともあります。
 しかし、F.i.t.E.やS.E.においては、砲兵や工兵は主要都市攻撃の要となります。歩兵は足りないながらも補充ポイントでなんとかするようにして、できる限り砲兵や工兵は消耗しないようにした方が良いでしょう。特にレニングラードやモスクワを攻撃する際には、列車砲や攻城砲が無くては、とてもじゃないですが、占領できません。




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