よく聞かれる質問と回答です。まだわからないこと、 お聞きになりたいことがございましたらメールをお送り下さい。投扇興っていつ頃できたゲームなんですか?
江戸時代のゲームです。最も古い記録で1772年と江戸時代の後期になります。 王朝の趣があるので奈良平安のゲームだと思っている人もいるようですが、大きな間違いです。投扇興って貴族の遊びなんですか?
いいえ違います。奈良平安の遊びでないことはおわかりいただけたと思いますが、 まだ、貴族や公家の遊びと思っている人が多いようです。 江戸の町々に投扇興を遊ばせる店があったという記録が残っています。実は庶民の遊びだったのです。 賭けが高じて禁止になった記録もあります。 雅どころか、賭博に近い大衆娯楽だったといえます。では芸者の遊びなんですか?
いいえ違います。江戸時代の遊びを残しているのは花柳界。 だからそこで遊ばれているだけなののです。 今芸者が遊んでいるから、昔もそういう人が遊んでいたと思うのは大間違い。 実は庶民の遊びだったのです。江戸時代からずっと投扇興が行われているのですか?
いいえ。投扇興が行われた記録が残っているのは明治末期ぐらいまでです。 今のところ、ずっと滅んでたと考えられています。 今行っているところは、どこも古い文献にあった投扇興を復刻させています。 しかし文献でわからない部分があったため創作しています。投扇興に作法があるの?
始めの挨拶や行司の口上を考えて行っているところがあります。 これらはすべて類推や創作で江戸時代から伝わっているものではありません。 元々投扇興は遊びであって、厳しい制約は何もないのです。
投扇興は優雅なものととらえ、雅にやらなければならない、手をついて挨拶をしなければならない、 等々作法をうるさく言っている団体が多くあります。でも本来の投扇興にそんなものはないのです。 皆イメージに惑わされていると言って良いでしょう。では投扇興に流派があるの?
今投扇興を行っている団体は、○○流という名前を付けたり、家元を設けたりしています。 さらに扇の持ち方はこうだとか、開き方はこうだとか決めを作っているところもあります。 茶道や舞踊などの伝統芸能か柔剣道のような武術と勘違いしているのか、 そういうものを作ると権威があって格好が良いと思っているのか、それはよくわかりません。
投扇興はただの遊びです。本来の投扇興にはそのようなものは何もありません。近くに投扇興をやっている団体はあるの?
実は投扇興の人口は非常に少なく、定期的に行っている会は東京に4、5、 各地にも2、3あるだけです。 地方の方には誠に申し訳ないのですが、当会は普及に努力し、 地方で会を立ち上げる方を探しているような次第です。
もし東京以外で定期的に投扇興をしている団体をご存じでしたらお知らせ下さい。投扇興はどこで見られるの?
上記の会の他、定期的に大会があるのは下記の通りです。その他、各地のイベントで行っているところもあります。 ただ残念なのは、多くのところが投扇興の真実を知らず、 見かけのイメージで誤った紹介をしています。 詳しくはメールでお問い合わせ下さい。
1.浅草寺春の大祭の中で開催される大会。4月上旬。見学も有料。
2.滋賀県三井寺円満院で春と秋に大会。通常も希望する団体は体験が可能(現在は中止)。
3.都内で複数の会の連合により大会を開催。通常は夏。見学は無料。
4.ボードウォーク・コミュニティーの伝統ゲームの会の中で実施。見学は無料。
投扇興の用具には規格があるの?
歴史的な文献にも書いてありません。昔はそんな企画はなく、 普段使っている扇と手製の道具で楽しんだのでしょう。 団体によっては決めているところもありますが、団体によって異なっています。 売られている道具もまちまちです。投扇興の用具はどこで売っているの?
東京や京都などの一部の扇専門店で扱っています。当会で購入の斡旋もします。 ただ皆高額です。製作数が少ないため、仕方がないのかも知れませんが、 伝統品だから高い値段を付けているということは否定できません。 決まった大きさは無いのです。自作された方が絶対安いです。投扇興の用具はどのくらいの値段なの?
専門の道具はセットで2〜4万円もします。 中には観賞用で、実用的でないものもあります。
バラで売っている店もありますが、蝶(的)が約5000円〜、 枕(箱)が約10000円〜、扇が1本1000円〜で、セットになると20000円以上になります。 個人で買うのは高額でお勧めできません。
適当な台に的を乗せ、普通の扇で遊ぶことができます。