歌舞伎の部屋


公演の予定(2006年2月)

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●二月大歌舞伎(2〜26日)・昼の部(歌舞伎座)

 「春調娘七種(はるのしらべむすめななくさ)」
 「一谷嫩軍記(いちのたにふたばぐんき)」
 「於染久松浮寝塒』(おそめひさまつうきねのともどり)」
 「極付幡随長兵衛(きわめつきばんずいちょうべえ)」

●二月大歌舞伎(2〜26日)・夜の部(歌舞伎座)

 「梶原平三誉石切(かじわらへいぞうほまれのいしきり)」
 「京鹿子娘二人道成寺(きょうかのこむすめににんどうじょうじ)」
 「人情噺小判一両(にんじょうばなしこばんいちりょう)」


「人情噺小判一両」
 笊屋の安七(菊五郎)は妻子に死なれて放埒、父親にも死なれ、遺言とともに一枚の一両小判をもらって、今はまじめに働いています。ある日、凧屋の凧を盗んで責められている子供を見かけ、許してやれと説得しますが、凧屋は納得しません。そこへ現れた子供の父親は貧乏武士孫市(田之助)。浪々の身の上で侘び住まいとのこと。茶屋の娘から金を借りて凧屋を追い返すと子供に形見の一両を渡して返します。
 隠れていた武士申三郎(吉右衛門)から一杯御馳走される安七。武士は安七の義憤を褒めます。「それならなぜ旦那が声を掛けなかった。」と怒る安七に、申三郎は「あの武士の衿侍を尊重した」と言われ、わびますが、それでも今からでも声を掛けるべき、と提案し、二人で孫市の家を訪ねます。
 入って見ると、孫市は腹を切ったところ。遺書から自分のやった一両が引き金になったことを知り、納得の行かない安七でしたが、申三郎から「他人から指摘されて初めて自分の情けない状況に気づくということもある。」と言われ遺体に詫び泣き崩れます。


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