第51話 パソコンが壊れた!

50話を更新して第51話を書き始めた頃、間違えてWindowsの起動中に電源スイッチを押してしまいました。こんな事は前にもやったことがあるし、それ程気にもとめず電源がOFFになってからもう一度スイッチを押して起動しようとしました。すると、なんという事でしょう、電源ランプは点灯しますが画面は真っ暗なままでウンともスンとも言いません。電源を入れた直後にハードディスクが回る音がするだけです。爪楊枝の先で小さなリセット穴を押しても、バッテリーを外しても駄目です。フロッピーから立ち上げようとしても全く反応してくれません。画面と同じようにママは目の前真っ暗です。

ソフトが破壊されたのなら自分(+同居人)で何とか修復できますが、ハード的な原因だったら修理に出さねば。2週間はかかるだろうし、保障期間も過ぎているから何万円もお金がかかる。頭を抱えてしまいます。パソコンが使えなくなるだけで、子供が病気になったときのように生活がグレーになってやる気が出ない。ママって結構、パソコンに依存していたのね。

裏技集に載っていたファンクションキーを押しながら電源を入れると言うのを色々やってみると[F12]キーを押していたときに反応がありました。画面に「BIOSのupdate用のフロッピーを入れろ」と言う意味の英語の文章が出てきます。購入時に付いてきたソフトにBIOS なんて無いぞ、仕方ないのでフロッピードライブを接続してWindows起動フロッピィを入れて、キーを押すと一瞬ドライブが動きましたがそのままフリーズ。しかし、液晶画面に英語の文章も表示されたし、フロッピィも動いたのでハードは壊れていないようなので一安心。

こまでやって、いよいよ保守サービスの東芝PCダイヤルに電話をかける事にしました。今までの経緯をメモに書き、言いたいことを箇条書きにして、マニュアルと保証書も用意して、一応パソコンも目の前に置いて、子供たちにおやつを与えて口封じして電話してみました。なかなか通じないと思っていたら意外や意外、一度で直ぐにかかりました。最初ににテープで「22秒で10円かかるよ」とアナンスがありました。これはダイヤルQ2ではないけど、アクセスポイントまでの電話代が結構かかるようです。なるべく早く切りたいのでママは得意の早口でまくしたてます。

まず機種名、購買時を言ってからメモを片手に言いたいことをガンガン喋る。担当者が「やはりBIOSがメモリ上で破壊されているようです」と言うので「それじゃ、東芝のWWWサイトからBIOS はダウンロードできませんか?」、「サテライト200の場合Windows95から98への乗り換え時にBIOSの入れ替えが不要なので提供しません」、「アメリカの東芝サイトでは提供してるようだけど」、「アメリカ版は日本語処理に支障が出る」と言った会話が高速で行われました。

結果として、急ぐのなら秋葉原にある東芝PC工房に持ち込むのがいいとのこと。その日、水曜日はPC工房が休みだったので、翌日電話をかけてみました。パソコンを持ち込めばBIOSの書き込みはその場で無料で行ってくれるそうです。フロッピィなどでは提供しないそうだ。何故なんだろう?しかし、何とかして貰わなければ仕方ないので土曜日に持っていくことを伝えて電話を切る。

曜日、子供の事は同居人に頼み、瀕死のサテライトを抱えて秋葉原のPC工房に向かったのでした。秋葉原まででかけるのは久しぶりです。電話ではBIOSのインストールは5分くらいで済むと聞いていたので、済んだらリビナ・ヤマギワで照明を見たり家電屋さんを散策してみようと思いを巡らします。

そして、PC工房到着。秋葉原の中では異彩な証券会社のロビーの様な雰囲気で、10人位の人が東芝の技術者とパソコンをまじえて話をしています。銀行にあるような受け付け番号発券機で2人待ちを待つ事約5分。この間に展示されて入る新製品を見たりしてました。

呼ばれたので今までの経緯を話しましたが、念の為に東芝の担当者も同じ事を繰り返します。それから「半角キー」を押しながら電源を入れた(ママもこれは試してなかった)。「やはりBIOS が壊れています」ということで奥の部屋からフロッピーを持ってきてBIOSを入れてくれる。これで眠り姫は王子様のキスで目が覚めましたのはずなのに、アレレだめだ。

担当者は慣れた手つきで裏返したパソコンから増設メモリを外し確認。でも電源は入らない。バッテリーを外しても駄目だ。「このパソコンはBIOSを入れたにも関わらず、ハードが起動しません。一度分解してハードのどの部分が壊れたのか確認する必要があります」とのこと。今まで楽観していたのでショック。さらに、「このような症状の場合マザーボードの取り替えが必要になることが多いですね」と追い打ち。

結局、修理にかかる費用の見積もりを頼みサテライトを預けてきました。結果は電話で連絡して貰うことにしましたがマザーボード交換になると8万円くらいかかるとのこと。それだけ出せば中古のサテライトが買えてしまいそうです。もしあまり高いようなら、新しいのを買うことも考えようと思います。トホホ。

けたサテライトのハードディスクの中にはママの日記や家計簿、ローン計算表などのプライベートな情報、さらに同居人の仕事関係の資料やメールが入っていて心配です。まあ、東芝さんなのでその辺のモラルはしっかりしているだろうし、作業する人も忙しいだろうからそんな心配無用だとは思うのですが、ちょっと気がかりです。取り合えず、asahiネットなどのパスワードは変更しておこうと思います。

そして、実はもうひとつ気がかりなことがあるのです。パソコンを使う消費者モニターに応募したところ、当選の通知が一昨日届きました。そのためのCD-ROMが来週あたり送られてくることになっていて、どうしようと思案中です。Windows95+IE3.0が必要なのでマックではできないのです。謝礼も貰えるモニターだし、CD-ROMを送って貰う手間までかけてもらって、今更パソコンが壊れてできませんでは申し訳ないです。

SANWA テスタ 帰りは、落ち込んだ気分の転換にリビナ・ヤマギワを覗いてみました。我が家では以前、居間の照明をここで買いました。家電よりパソコンショップ隆盛の秋葉原ではちょっと異質のお店になりましたが、相変わらずお洒落な照明器具が沢山展示されて華やかです。

その後、デジタルテスタ(今までのテスタが壊れてしまい同居人が欲しがっている)を見にラジオデパートに寄りました。ここも相変わらず独特の雰囲気のお店が満載です。普通の主婦はまず入らないでしょう^_^ ママは電子工学科の学生時代からときどき来ていたので懐かしいです。取り合えず同居人のお土産にテスタのカタログを貰って家路につきました。右はお店のお兄さんに勧められたテスタです。これが実売7,000円くらいということでデジタルテスタも小さく、安くなりましたね。ママが学生の頃はもっと大きくて高かったです。


と、いう訳で今回書き始めていた記事はサテライトと共にPC工房に入院してしまったので、急遽マックでその顛末(まだ終わってませんが)を綴ってみました。前回は21世紀に向けて気楽な話しだったのに、今回は一転して暗く切ない話しになってしまいました。

我が家では居間のTVも電源が入らなくなる症状がでています。一度電源が入れば普通に見れるのですが、その電源が一日一回くらいしか入りません。こういう電気関係の故障というのは伝染するものなのでしょうか? そんな訳ないですけどちょっと不思議。あ〜ぁ、出費がかさむ秋になりそうです。

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M.Nakamura Sep 6, '98