第26話 DVDパソコンがやってきた

ビングニュースのISDNモニターになったため、リビングニュースのアンケートがメールで届くようになりました。最初は風邪薬の新製品の告知などが主でしたが、その中にDVDパソコンのモニターの募集がありました。一人の人が何度もモニターに採用されるわけないと思いながら、いつものようにメールをコピーして簡単に返事をしておきました。そうしたら何と数日後に電話でモニターを依頼されました。

Vision Connect それから数日後、我が家にVision ConnectなるDVDパソコンがやってきた。10日間くらい使ってみてから取材があるそうだ。しかし、モニター終了後に貰える訳ではなさそう。謝礼1万円だって。 DVDソフトや子供が遊べるソフトも付いてきたので色々と試してみることに。

Vision Connectはママのノートと同じ東芝のパソコン(最近、サザエさんの後でCMをやっている)で、Pentium 133MHz、32MBメモリ、1.4GB Disk、Windows95が動いて、DVDも見れるパソコンだ。
外見はオーディオ装置のようで、一見パソコンに見えない。しかし、後ろ側のパネルをみると沢山のコネクタや電話に繋ぐモジュラージャック、内部を冷やすためのファンなどがあり、オーディオ装置ではないことが伺われる。

結構な性能を持っているパソコンのわりにはコンパクトな作りになっている。家庭用のテレビに繋いで見れることを前提にしており、テレビ台の下でも余裕で置けそうだ。

電と違うのはWindows95の初期設定が必要なことだ。テレビのビデオとオーディオ端子にケーブルを繋いで、以前にサテライトを立ち上げた時もようにWindowsの初期設定をする。しかし、これはかなり簡略化されていて楽だ。さすが家電の東芝が作った機械だ。当然のごとくマニュアルも少ないし、家電独特の体裁になっている。必要なことは画面から見てくれというのだ。

キーボードはコードレスなので離れて使うのに便利だ。ママのサテライトと同じく、キーボードの真ん中にアキュポイントというポッチがあって、これでマウスカーソルを動かす。コードレスの割りにはスムースに動く。しかし最初はキーを打たないと、カーソルが動かない。キーを打つことがキーボード電源のONになっているようで、アキュポイントだけではONしない。はじめ、マウスカーソルが動かないので悩んでしまった。

キーボードの他に普通のTVのリモコンと似たリモコンも付属している。これにはNintendo-64のコントローラに付いているのと同じようなステイックが付いている。このスティックでマウスカーソルを動かすこともできるが、子どもが勝手に動かすとキーボードからの操作とリモコンからの操作がゴチャゴチャになり使えない。

TVに写ったWindows95 左の写真は我が家のテレビに表示されたWindows95の起動画面だ。ちょっと歪んでいるのは我が家のテレビが古いせいだろう。なにしろもう10年も使っていて、最近、色も変になってきている。テレビの左上に載っているのがVision Connectだ。その横にリモコンが写っている。

S端子接続で我が家のテレビと繋いだが、意外と細かい文字まで読める。ただ、反転文字はよく見えないし、細かい文字はつい凝視してしまい目が疲れそうだ。

一応、虫眼鏡機能と言う必要な所だけが拡大出来るソフトが入っていたが、パソコンとして使うなら、(と言うのも変だけど)パソコン用のモニターに繋いだほうがよさそう。テレビでも使えますという程度だ。

DVDを見るときは大画面のほうが楽しめるのでテレビに繋ぐのがいい。サンプルで付いてきた映画をみたけど横長の画面で(ビデオの映画より横長で、これが本来の映画館での縦横比なのかな)、我が家の29インチテレビでも狭く感じられた。本格的に楽しむならワイドテレビの大きい画面が必要だ。

DVDは初めて見たけど、音声と字幕のどちらも英語/日本語を切り替えられるのがいい。初めは英語の音声に英語の字幕だったので、英会話の勉強用ソフトかと思ったけど、切り替えられることが判明し関心した。英語の勉強にも使えそうだ。

でも、操作性はいまいちだ。手元のリモコンだけでもある程度の操作はできるが、細かい設定や早送りなどは画面に表示されるリモコン画面をカーソルで操作しなければならない。やっぱりビデオなどのように単機能の専用機のほうが使いやすくできている。

子供用にトミカ(プラレールの車版)のシミュレーションゲームも付いてきたので、試してみたがテレビで見るにはちょっとつらいものがあった。画面は狭いし、文字は読みにくい。キーボードのアキュポイントもリモコンのスティックも、子どもにはカーソルのコントロールが難しい。マウスが欲しくなる。ちなみにこのソフトはVision Connectで動かすとバグがあって、車の選択画面がきちんと表示できなかった。ママのノートの方ではちゃんと動いたので、Windows95のバージョンの違いか装置の問題だろう。

また、子供の写真をまとめて作ったPhoto-CDを見てみようとしたが、Dドライブは準備できていませんとか言われて見ることができなかった。なぜだろう。取り扱い説明書には使えるようなことが書いてあるんだけど。

電話線をつないで、インターネットへのアクセスも挑戦してみた。Asahiネットの電話番号やらサーバーの設定をしたら意外とあっけなく繋がった。しかし、ここでもURLを入力する文字が読みにくくて苦労した。やっぱり、パソコンとして使うなら専用のモニタテレビが必要だ。

とまずの感想はこんなところかな。

パソコンとして使うにはテレビの画面で解像度が低くて苦しい。モニターテレビは必須だろう。あと、子供が使うならマウスも必要だ。

他方、DVDプレイヤーとしてみると、リモコンの操作性がいまいちだし、Windows95が立ち上がらないと見れないし、電源OFFのときにシャットダウンの確認があるなど面倒なところがある。

結局のところ、こういう複合製品は中途半端なものになってしまうのかな。東芝のホームページを見ると、この機械は24万円もするそうだ。パソコンとDVDプレイヤーの2台を買ったほうが満足できると思う。

しかし、モニターの結論がこんなんじゃ、製品の紹介記事を書くリビング誌の記者も困るだろうな。まあ、申し訳けないから無難な受け応えをしておくことにしよう。

ここにこんなこと書いて大丈夫かな? もし東芝関係者の方が見ていたら一主婦の戯れ言だと思って見過ごしてくださいませ。サテライトには満足してますし推薦しますから。ついでに我が家では東芝のBS ARENAというビデオも使っています^_^ 冷蔵庫も松たか子が宣伝している東芝のかわりばん庫です。

今日はこれまで。次回、モニター取材を受けたときの様子を書きます。これが、思いのほか大掛かりなものだったのです。

【↑目次へ】 【←前話へ】 【次話へ→】

M.Nakamura Oct 11,'97