K196.地球温暖化観測所の実現に向けて


著者:近藤純正
地球温暖化予測をより正確に、また適応計画の策定を適切に行うためには、 地上気温の観測を正確に行われなければならない。しかし、気温の観測高度 が1.5mである限り、周辺地物の影響による誤差(地域代表性の誤差)は避け られない。そこで、より正確に地球温暖化量を推計するために、地上10m~50m の高さで観測する「地球温暖化観測所」を設置することを提案した。

地球温暖化観測所の実現には、その必要性が広く理解されなければならない。 本論は、その実現に向けての活動の記録である。
(完成:2020年3月1日)

本ホームページに掲載の内容は著作物である。 内容(新しい結果や方法、アイデアなど)の参考・利用 に際しては”近藤純正ホームページ”からの引用であることを明記のこと。

トップページへ 研究指針の目次


更新の記録
2020年2月12日:素案の作成
2020年2月26日:(C)国立環境研究所でのセミナーを追記

    目次
        196.1 はじめに    
        196.2 実現に向けての活動
            (A) 中央電気倶楽部での講演
            (B) 気象庁観測部談話会
            (C) 国立環境研究所でのセミナー
       
        主な文献           


196.1 はじめに

筆者は1997年春の定年退職後、全国の気象観測所を巡回し資料を調べてみると、 観測所周辺のごく近傍100m以内の観測環境は変化しており、また、気象観測の 時刻や回数が現在と異なり、観測所ごとにも違っていた。気温観測の誤差となる 放射の影響を除くための百葉箱も1970年代には外気を強制的に吸い込む通風筒に 変更されている。

これらの変更による様々な違い(観測誤差)を補正することによって、正しい 地球温暖化量を100年につき0.67℃と求めることができた。これは、気象庁発表値 の約60%である(近藤、2012)。

地球温暖化量を求めるために、都市化の影響を含まない観測所を選んだとしても、 観測所周辺に樹木が成長し観測露場の風速が弱まり、「日だまり効果」によって 年平均気温が高めに観測されるようになる(Sugawara and Kondo, 2019)。 こうした観測環境の変化は避けることができない。

その対応策を見出すために、全国各地の様々な環境下で確かめた結果、 その方法を見出すことができた。それは、気温観測地点の「露場広さ」を 周辺地物の仰角の測定から求め、記録していく方法である。この方法を利用して、 将来の地球温暖化量を正しく知ることが可能となった。

しかしながら、環境が悪化した観測所から他観測所へのデータ接続時に不明の 誤差が生じる可能性がある。そうしたとき、気温について各種補正のできる 人材不足の現実がある。そこで、気温観測高度として従来の1.5mにこだわらず、 地物の影響を受けにくい高度10~50mの塔で観測する「地球温暖化観測所」 の設置を提案することにした(「K195 気候変動と地球 温暖化観測所」)。

現在の観測環境の変化する速さは、昔に比べて大きく、補正がしだいに難しく なってきている。それゆえ、地球温暖化観測所の設置は急がなくてはならない。

本論は、その実現の必要性を広く理解してもらうことを目的としている。


196.2 実現に向けての活動

(A)中央電気倶楽部での講演会
一般財団法人中央電気倶楽部は大正3年(1914年)に設立された会員制倶楽部で ある。会員は関西の電力、電鉄、電機など電気関連業界のメンバーからなる。

この倶楽部からの講演依頼により、筆者は2020年1月24日午後、「上昇する日本の 気温~地球温暖化が原因か」の講演を行った。参加者は関西電力、パナソニック、 住友電工などの役員経験者・幹部社員OB、その他電気に関係する企業の経営者など 68名であった。講演内容は「K195.気候変動と地球温暖化 観測所」に掲載してある内容とほぼ同じである。

講演後、司会者の代表理事(常任理事)・田原清澄氏によって、参加者の意見集約 を行っていただき、以下に示す気象庁長官宛ての「地球温暖化観測所」設置の 要請書を1月27日付けで筆者に届けていただいた。

中央電気倶楽部要請書
写真196.1 中央電気倶楽部からの「地球温暖化観測所」設置の要請書のコピー


(B)気象庁観測部談話会
筆者からの申し出により気象庁観測部談話会を2020年2月10日午後に開催していた だけることになった。この日に、気象庁長官と観測部長に面会の申し込みをしたが、 国会開催中で、年度末の多忙な時期であり、お会いできないことが分かった。 それゆえ、大阪の中央電気倶楽部から頂いた「地球温暖化観測所」設置の 要請書は2月10日に担当者に預け長官に渡していただくようお願いした。

当日は13:30から討論も含め90分間の談話会を行った。参加者は気象庁関係者のみ、 50~60名ほどであった。

気象庁は行政機関であり、研究機関ではなく、直ちに地球温暖化観測所 を設置することは予算獲得の面からも難しいとの結論を得た。

談話会のあと、観測課において中本能久課長などと意見交換を行い貴重な情報を 得た。その結果、様々な研究機関が行っている二酸化炭素濃度の観測所などの 観測塔を利用して精密な気温観測を行うことがよいと考えるようになった。

国立環境研究所の地球環境センターでは、北海道根室半島の落石岬の観測塔 (地上高度55m)と沖縄県竹富町字波照間伊勢崎に地上ステーションモリタ リングの観測塔(地上高度39m)で二酸化炭素濃度のほか気象要素の観測を それぞれ1995年10月、1993年10月から行っている。筆者は全国各地の気象庁 観測所を見て回る途中、波照間伊勢崎の地上ステーションモリタリングの 観測塔は見学したことがある。

そのほかに、山梨県富士吉田市の富士北麓フラックス観測サイトの観測塔 (地上高度32m)では2006年1月から観測が行われている。

これら3施設は直ちに地球温暖化観測所(精密気温観測所)としてスタートさせる ことが可能であろう。その準備研究として、次の2つの作業がある。
(1) これら3施設で得られている14~20年間の気温データを解析し、すでに筆者 が評価している気温の長期変化と比較する。
(2) 気温データに含まれる誤差、特に放射影響誤差について調べる。

この準備研究の結果、地球温暖化観測所(精密気温観測所)としてスタート する。気温の長期変化には約10年と30~40年の周期的変動があり、それらの 変動幅は緯度によって変わることがわかっているので、これら3施設のほか、 全国各地に数か所の観測塔が必要となる。

これら観測施設における観測データから地球温暖化量を正確に評価できることが わかってくれば、この方式が10年~50年後には世界中に広がるであろう。 こうした試験・研究観測が終わる10年~50年後以後の長期観測は気象庁の担当と なるであろう。

筆者はこうした夢の実現を目指したい。


(C)国立環境研究所でのセミナー
2020年2月25日10:30から国立環境研究所で「気候変動と地球温暖化観測所」 についてセミナーを開催させていただくことになった。

セミナーで示したスライド42枚のうち、主要なもの(スライド①、②、㉙、㉚、㉜、 ㊶、㊷)を以下に掲載する。

スライド①
    
     気候変動と地球温暖化観測所
     近藤純正(東北大学名誉教授)

1.日本の地球温暖化量の正しい評価
    気温の補正、気候変化、災害の時代変遷
2.都市化による気温上昇(熱汚染)
    新しい災害ー熱中症による死者 年間数百~2千人
3.観測環境の管理ー最近の方法
4.地球温暖化観測所 提案(2月18日改訂)

   詳細は「近藤純正ホームページ」を参照

     2020年2月25日 10:30-12:00
        国立環境研究所

スライド②

    〇予備知識 気温観測の誤差
地球温暖化量         100年につき0.7℃の気温上昇 地球温暖化観測(高精度観測) ±0.1℃以下(±0.03℃) 気象庁などの観測 許容誤差  ±0.5℃・・・・地域代表気温として 気象庁通風筒の放射影響誤差  +0.3~+0.4℃(晴天 正午前後) 自然通風式気温計放射影響誤差 +1℃、最大5℃    → 本日の話題は一般の観測ではなく、高精度観測     〇地域代表気温:日当たりのよい広場の気温
      観測例:2015年4月~9月の晴天日、11時~15時 大手町の気温ー広場の気温 0.29℃±0.24℃(7回):新宿御苑(イギリス広場) 0.36℃±0.20℃(7回):代々木公園(中央広場) 0.35℃±0.37℃(7回):明治神宮(北芝地) 0.32℃±0.13℃(10回):北の丸公園(池端の広芝地) 0.47℃±0.18℃(4回):大手濠緑地(南西角) 平均0.35℃±0.23℃(計35回)   参考:「K116」の表116.3 この観測結果が示す意味は、 (1)東京都心部の気温は旧大手町露場で観測されていた。大手町露場は空間 広さがやや狭いことと周辺地面が舗装されていることにより、晴天日中の気温 は都心部代表気温(広い芝地の気温)より0.35℃ほど高めに観測される。 (2)代々木公園中央広場と北の丸公園池端の広芝地とは5.5km離れている。 この距離内の都心部の気温差は晴天日中、0.1℃以下である。

日だまり効果、晴天日中と夜間
スライド㉙、㉚(図196.2)空間広さの差(対数差)と気温差の関係。
上:晴天日中の正午前後、下:晴天夜間の朝方
葉面の直接的な大気加熱がある場合(生垣など)と、そうでない場合を区別 して色分けしてある。

風下の気温分布模式図
スライド㉜(図196.3) 樹木・建物の風下の気温、晴天日中の正午前後の模式図。
上:樹木の直接的加熱がほぼ無視できる風下距離の大きい範囲
下:樹木の直接的加熱が効く樹木のすぐ風下の範囲



1.日本の地球温暖化量の正しい評価(まとめ)
(1)観測方法や統計方法の時代による変更、その他の誤差を補正すると、 日本の地球温化量は100年間当たり0.67℃の上昇(1881~2007年)である。 これは気象庁発表の60%である。
(2)気温には約10年と、30~40年の周期的変動がある。これら周期的変動の変化幅 は高緯度ほど大きい。日本では世界的な大規模火山噴火後の大凶作の発生確率は 90%である。
(3)江戸時代300年間に大規模干ばつ・洪水災害が克服されてきた。

2.都市化による気温上昇(まとめ)
都市化による気温上昇(熱汚染)は地球温暖化量よりも大きい。大都市15都市 の50年間の平均気温は1.04℃上昇し、特に、最低気温の上昇が大きい。これらに 大きく寄与しているのは、人工熱と都市構造物の熱的パラメータの増加である。

3.観測環境の管理(まとめ)
日本各地の公園、市街道路、アーケード街、様々な地形にある気象観測所で 試験・観測した結果、周辺環境と露場風速・気温の関係が明らかになった。
(1)日だまり効果による日平均・年平均気温の上昇量は風速の減少率に 近似的に比例する。
(2)露場広さを対数目盛で表すと、露場風速と露場広さの関係は近似的に 直線関係となり(露場広さ>1の範囲)、露場広さ>30で露場通風率は100% になる。
(3)日だまり効果による日中の気温上昇量は露場広さの対数に比例する (狭くなるほど気温が上昇)。
(備考)一般の市街地道路における日だまり効果による日中の気温上昇量は 道路幅の対数に比例する(狭い道路ほど気温が上昇)。
(4)気象観測所の「露場広さ」の時代変化を記録しておけば、それを用いて 将来の温暖化量を正しく評価することが可能である。

しかし、地上気温の観測高度が1.5mである限り、ローカルな影響は避けがたく、 補正の際に誤差が生じる可能性がある。また、正しい補正のできる人材が不足して いる。それゆえ、気温観測高度を10m~50mとした地球温暖化観測所の設置を 提案した。そうすれば、良質な観測データが得られ、将来予測の精度が上がる。

スライド㊶

    地球温暖化観測所(高精度気温観測所)候補

当初は、周辺環境のよい気象官署(寿都、宮古、深浦、日光、石廊崎、
相川、室戸岬、屋久島、南大東島、与那国島など)の測風塔の利用を
提案したが、直ちに実現することは困難(気象庁)


〇環境研究所 地球環境センター(地上ステーションモニタリング)
根室半島 落石岬 海抜45m 塔55m 樹高数m 1995年10月~
波照間伊勢崎 海抜10m 塔39m 樹高数m 1993年10月~
富士北麓 標高約1100m 塔32m 樹高20~25m 2006年1月~


〇森林総合研究所(フラックス観測ネットワーク)
札幌 標高182m アルミ塔41m 樹高20m 1999年~
岩手県 安比 標高825m 塔31m 樹高19m 1999年~
富士北麓 標高1030m アルミ塔31m 標高20m 1999年~
京都府山城尾根 標高255m アルミ塔26.5m 樹高6~20m 1999年~
熊本県 山鹿 標高165m アルミ塔51m 樹高10~35m 1999年~
  備考1:埼玉県川越の観測塔では2002年まで観測、のち解体・廃止
  備考2:つくば市周辺は首都圏の熱汚染域内にあり、不適

スライド㊷

    地球温暖化観測所 予備解析

地球温暖化観測所の条件:周辺環境(地表面の平均的な熱交換速度と
蒸発効率)が今後30年以上の長期にわたり、大きく変化しないと見込
まれる地点

予備解析
(1)現在までに得られている観測塔の気温データ(14~25年間)を
解析し、近藤による気象官署の地上データに各種補正して得られた
地球温暖化量と比較する。
(2)現在の観測塔に設置されている気温計、特に通風筒に及ぼす放射
影響誤差について調べる。

温暖化量を正しく観測するために、精密観測用の気温計を高度10~50mに
設置する方式は、今後10~50年後に世界に広がる、いや広げる必要がある。
それ以後の50年、100年・・・先までの長期観測は気象庁の担当となるであろう。


42枚のスライドによる説明を行ったあと、質疑応答が行われた。そのうちの 重要な質疑応答の一つは次の通りである。

質問:地上気温の観測高度が1.5mの場合、日だまり効果の補正の具体的 方法は?

回答:3つの方法を検討し補正する。
ただし、ここで用いる気温データは地球温暖化量の評価を行っている観測所の値 とする。

(その1)概算見積もり
ある期間、例えば20年間の地上風速が30%低下していれば、目安として 年平均気温は0.2℃上昇する。「K173 日本の地球温暖化量、 再評価2018」の図173.1は都市化の影響も含んだ関係であり、風速の30%の 低下は年平均気温が0.45℃の上昇となっている。ただし、この図は都市化の影響の 大きい大都市と中都市は除いた関係である。

(その2)やや詳しい見積もり
スライド㉙㉚(図196.2)は晴天日の空間広さと気温の差の関係である。 上図は正午前後、下図は晴天夜間の朝方の関係であり、空間広さが変化したとき、 近似的に晴天日の最高気温の上昇量と最低気温の下降量に相当する。
この図には、生垣など葉面が大気を直接加熱する狭い露場の場合と、直接加熱が無視 できるやや広い露場の場合を区別してあり、温暖化量評価を行っている観測所では、 後者を適用する。

上図のプラスと下図のマイナスの和(日中の正午前後の上昇量+朝方の下降量の和) は近似的に晴天日の日平均気温の日だまり効果による気温上昇量に相当する。
日射量の少ない曇天日や雨天日の平均気温は日だまり効果が近似的に無視できる。 それゆえ、対象とする観測所の年間の晴天日の割合(例えば25%)を考慮して 日だまり効果によって年平均気温がいくら上昇したのか見積もることができる。

(その3)最終的な見積もり
風速計高度が変化しないのに年平均風速が減少している、あるいは空間広さが狭く なり、日だまり効果によって年平均気温が正しく観測できていないと疑問視 される観測所に気づいたときを想定する。その観測所を対象観測所とする。
その対象観測所の周辺にある地球温暖化量の評価を行っている観測所2~6か所の 長期的な気温変化と比較し、変化傾向が異なると判断され、例えば対象観測所の 年平気温が周辺に比べて0.2℃ほど大きく上昇している場合、0.2℃が日だまり効果 によるものと考えられる。周辺の観測所の組合せを変えても同じ結果が出るならば、 その違いを日だまり効果による誤差とみなし、補正する。

その補正量が大きい場合、その観測所は近辺の別観測所に変更し、不連続が生じ ないようにデータ接続する。あるいは、その観測所は地球温暖化量の評価に用いずに 廃止する。ただし、廃止は極力避けるようにしなければならない。なぜならば、 簡単に廃止していくと50年、100年先には観測所数が少なくなり、日本の温暖化 量の評価が正しくできなくなってしまうからである。
注意:観測所の周辺が都市化されるなど昔から観測環境が変化していても、 その状態がほとんど変わらずに続いている期間は、地球温暖化量を評価する 観測所として用いる。

セミナー後の検討事項
90分間のセミナー終、地球環境研究センターのセンター長の三枝信子さん、 副センター長の江守正多さん、その他数人で話しあいを行った。
(1)現在までに得られている3か所の観測塔の気温データ(14~25年間)を 解析し、近藤による気象官署の地上データに各種補正して得られた 地球温暖化量と比較する。地上30~50mの最上部で観測した気温が 地球温暖化量の評価に適していると判断されれば、その結果を国際誌に投稿する。 筆者・近藤純正より若いだれかが第一著者となる。
観測データは大量にあり、熱心に解析すれば、今後10年間に数編以上の論文に まとめられよう。

(2)現在、観測に使用されている温度・湿度センサーはVaisala社製、通風筒は プリード社製とのこと。通風筒に及ぼす放射影響誤差について筆者・近藤純正が 調べることになった。その際の基準器は近藤式精密通風気温計のプリード社製の 原型・手製品を用い、温度データロガーとセンサは精度・分解能が0.01℃の 立山科学工業製のK320と直径2.3mmの4線式Pt100センサ(精密検定済)を 用いる。

上記(1)の結果に、通風筒に及ぼす放射影響誤差の補正が必要となった場合は、 補正する。

(3)上記の検討の結果、現在の3観測所の観測塔最上端に近藤式精密通風気温計 の水平式横型の各1個を追加することになる可能性がある。降雨・降雪時 の通風・排気の不完全化や雨滴の吸い込みを防ぐために、通風塔は観測塔最上部に 垂直に立てた単管パイプに水平式横型を水平面から約30度の角度に取り付ける。

(4)現在、世界には温暖化について過少評価する「懐疑論」と過大に評価する 「脅威論」があり、分断されている。世論の分断をもたらした原因の一つは、 観測が不正確であったり、諸々の誤差(測器や統計方法の時代による変更など による誤差)があるからである。

世論の分断から一つにまとまり、温暖化対策を適切に最も経済的に進めるには、 温暖化量を精密に観測し、その結果を国内のみならず世界に発信して いかねばならない。これこそが、われわれ研究者の務めである。


主な文献

近藤純正、2012:日本の都市における熱汚染量の経年変化.気象研究ノート、224号、 25-56.

Kondo, J., 1988: Volcanic eruptions, cool summers, and famines in the northeastern part of Japan. J. Climate, 1, 775-788.

Sugawara, H. and J. Kondo, 2019: Microscale warming due to poor ventilation at surface observation stations. J. Atmos. and Oceanic Tech., 36, 1237-1254.




トップページへ 研究指針の目次