S横町



 「七月はじめ、めっぽう暑いさかりのある日暮れどき、ひとりの青年が、S横町にまた借りしている狭くるしい小部屋からおもてに出て、..」   (2000年12月撮影)

※ 引用は以下いずれも江川卓訳『罪と罰』(岩波文庫版)より

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K橋



 「のろくさと、どこかためらいがちに、K橋のほうへ歩きだした。」   (2000年12月撮影)


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ラスコーリニコフの下宿


 ラスコーリニコフの下宿とされる建物。  (2000年12月撮影)



 「彼の小部屋は、五階建ての高い建物をのぼりつめた屋根裏にあり、..」

 ラスコーリニコフの下宿があったのではないかとされる建物の候補は上の写真のから数十m離れたところにもう一つある。右の写真はそちらの建物の階段を上っていった最後の踊り場から中庭を眺めたもの。この踊り場を過ぎてさらに少しのぼった場所にある屋根裏が彼の部屋だという説だ。     (2000年12月撮影)



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2017年元日に私達を案内してくれたロシア人ガイドの説明では、この下宿のある十字路からどの方向の道を見ても全部先が行き止まりになっていて、ラスコーリニコフの閉塞感を象徴しているのだそうだ。  (2017年1月撮影)




センナヤ広場


 「乾草(センナヤ)広場に近く、いかがわしい遊び場が多いうえに、なんといっても、ペテルブルグもどまんなかのこのあたりは、通りも横町も、工員や職人たちのいわば吹きだまりで、..」

 現在でも地下鉄「センナヤ広場」駅前はなんだかひどく雑然とした感じだ。ひとつはそのあたりでもう何年も行われている市電工事がいつまでも終わらないせいかもしれないが、それにしても脈絡なく立ち並ぶ露店、ところかまわず捨てられているゴミくず、往来の真ん中に座り込む物乞い、誰も彼もが足早に見える人の流れ、..乾し草売りこそいないものの往時のままではないのかとさえ思わせる。  (2000年12月撮影)
 遠目では、すっかり近代化されていて、上のような雰囲気は感じられない。 (2017年1月撮影)

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