第110回定例会報告(創立・満10周年記念)

(1998/08/22-23)


 1988年8月の東京タクコンの夜に旗揚げした横浜SG協会も、この夏で10周年を迎え、2日目の夕方からは「YSGAのこれまでとこれから」と題して、18人がテーブルを囲んで夕食会としました。


****22日〜23日の2日間通しでプレイされたSG******

(AH)ASL「ジェルジンスキー工場」キャンペーン2回戦目
【独軍担当NisNさんの感想】
ジェルジンスキートラクター工場CG第2シナリオについて、主観を交えた報告をします。

1.事前準備
 前回私としてはかなり前進をしたと思ったので、今度は一気に工場群を占領に持ち込むべく歩兵を中心にRG(増援)を買い込みました。CPP(増援ポイント)は16CPP得られたので、シュトゥーカ(42年型爆装;1CPP)、歩兵中隊(4-6-7x12,7-0,LMG,MMG,HMG,LtMtr,+9-1,8-1;7CPP)、AttackerOption(これがないと攻撃側になれない;1CPP)、150mmOBA(大破壊力、今回工兵を購入しないので;6CPP),盤外観測員(敵の射撃を受けず、常に接触を維持;1CPP)を購入しました。戦車については前回損害が殆どなく、75mmでは要塞化建物に殆ど影響を与えないこと、さらにはATの位置が良いところにあるので効果的に使用する自信がないという理由で今回は購入を見送りました。
 計画としては、あまり考えていなかったのですが、北側では最北の大工場に進入した歩兵を足掛かりにその工場を制圧、占領し、更に隣接する工場に進入し、足場を確保する。南側でも最南の大工場に対して同様な行動をする。中央では火 力で制圧し(突撃工兵はここに投入してある)、隙あらば進入する。という方法でゲームに臨みました。

2.(1-4ターン)
 計画に従って、前進を開始しました。地図の特性上、砕片地形が多く、全域地形なのでLOS妨害がすぐに+2位までになってしまい、更に殆ど石造建物なので修整が+4〜5はすぐにいってしまうという有様。射撃は近距離に持ち込んで、FGで一気に16〜24FP位集めて射撃しないと殆ど効果がありませんでした。それで射撃戦よりも、工場内の移動のしやすさ(1MF)を利用して、小部隊による迂回浸透によって前進することに切り替えました。これは比較的うまくいき、後方地域に部隊が殆ど配置されていないことと相まってかなり前進できました。しかしそうこうしているうちに、半ば遊兵と化した戦車隊に、いきなり(中央及び最南端の工場に配置されていた)2門の45mmATが発砲。瞬く間に4両の戦車(III号Hx3,StGIIIBx1)が破壊されました。戦車,突撃砲の正面AFは6(III号Hの砲塔は4)で、45mmATのTK#は10。つまり命中して更にTKで3以下(4ならば衝撃/走行不能)が出ないと破壊されないから大丈夫と思っていましたが、真の恐ろしさはROFが3ということなのです。つまり1/2の確率で次弾が発射できるということなのです。1両に5-6発も命中すると破壊されるのは当然でした(まだ複数命中がないだけ幸せでした)。おまけに生き残ったV号Hの1両は砲が故障という踏んだり蹴ったりでした。しかし最南端の工場に配置してあった45mmATが故障後、修理不能となり除去。更に同じ工場内のMMGも同様の結果となったので、歩兵を迂回して進入させました。
 中央部では、T-70砲塔,要塞化建物に45mmATがかなり近接して配置してあったので、まずOBAで叩いてからと思い、OBAを要請しました。隣接した位置に着弾し、あちこちに弾痕を作り、「さすが150mm」と思いきや、肝心の敵の要塞化区 域にはMC程度。そこには政治委員がいて、さらに分隊は戦意高揚なので、1分隊を混乱するに留まりました。そのATを粉砕すべくStGVBを2両派遣しました。しかし1両目は致命的命中を受け、爆発炎上。中央部の細長い工場に装甲砲塔を発見し、突撃HSがDCを持って進入。うまく設置し、爆破,炎上しました。その3ヘックス横の要塞化区域には45mmAT(先程の戦車2両撃破したATのうちの1門),4-5-8x2,政治委員が配置され拠点を形成していました。それに対してはこちらもヒーロー指揮官を付けて射撃していましたがLOS妨害と高いTEMに阻まれ、効果がありませんでした。
 北部では北端の建物を増援の歩兵に占領させていきました(中にはボルガ川まであと数ヘックスまで前進した分隊もありました)。途中機械部品置き場に進入しようとしたMMG操作班が、HIPからTPBFを受け除去ということもありました。シュトゥーカは来ませんでした。

3.(4-6ターン)
 昨日の戦車の大量破壊を気にしつつも、歩兵は殆ど損害を受けていなかったので、より一層歩兵を中心に攻撃を展開しました。南方では主砲の故障したIII号Hの修理を放っておいたところ(故障はシナリオ終了後修理される)、毎回修理しないといけないとのこと。drすると6。無力化してしまいました。更にもう一両のIII号Hを工場に接近させたところ、砕片でBogとなってしまいました。幸い目標に近いので、50mm砲弾を浴びせ続けました。最南端の工場に凡そドイツ軍8個分隊、更にIII号Hを1両進入させ、要塞化区域に包囲攻撃を行っていると、ソ連軍は工場から脱出を計り始めました。中央部では細長い工場の要塞化拠点には、建物の両端(両方にヒーローがいた)からの包囲射撃によって徐々に損害を出してきました。その他の部隊は、少数ながらあちこちの無人と思しき工場に侵入して行きました。6ターン目にようやくシュトゥーカがやってきて(何と3機)、T-70を2両吹き飛ばしましたが、建物に籠もった歩兵には、1分隊混乱に留まりました。6ターン後半の終了判定で終了しました。
 結果ですがドイツ軍は勝利条件の工場を3つほぼ占領、4つは次のシナリオ時に占領できるということでCG終了になりました。

4.感想
 久しぶりの大物シナリオで、やり甲斐がありました。しかし扱うユニット数が多くて、今回戦車が遊兵となりました。やはり攻撃側は2人ほしいところでした。今回は独ソ戦では珍しく分隊の士気は、ソ連軍の方が高いシナリオでした。 その為、要塞化建物に籠もり、政治委員が付いたりすると平均士気が9にもなって、MCも殆ど効果なしというものでした。それに対して比較的効果があったのは、包囲して士気を下げてから射撃という方法です。また同じ工場内からのTEM は1ということで工場内からの攻撃も効果がありました(LOS妨害はかかる)。最も印象的だったのは、45mmATでした。貫徹力は大したことはないのですが、ROFの高さは真に脅威です。重戦車でもない限り、不用意に近づくのはやめた方がよい と思われます。これに対しては歩兵での攻撃が最も効果的だと思われます。ソ連軍については、兵力不足がかなりネックとなるでしょう。予備として盤上配置すると、次のシナリオ(状況によってはそのシナリオ)で効果を発揮すると思われま す。



【赤軍担当KobRさんの感想】
 『乾杯』<=間違い 『完敗』の一語に尽きます。赤軍の指揮官は戦闘終了後に間違いなく銃殺でしょう。

 歩兵の包囲戦の効果はたっぷり味わわせて頂きました。あれは実際の効果も然る事ながら、プレイヤーに対する精神的プレッシャーが大きいです。45mmATの威力は、私も驚きました。特に前回のCGシナリオでは、致命的命中以外は全く役に立たなかったので、ここまでやってくれるとは思いませんでした。
今回のもっとも大きな失敗は、増援の歩兵をリザーブにしてでも盤上に配置すべきところを、盤外からの進入にしてしまったところでしょう。あとは戦車に対する恐怖感(75mmは脅威です)から、無駄ともいえるT-70小隊を購入してしまったところでしょうか。ここはやはり歩兵を増やすべきであった。
ソ連軍は、あらかじめ守るべき工場を限定し、それ以外の地点は、早々に撤退すべきだったと思います。(まあ、何を今更ですが...)特に今回は、防御計画がなっていなく、孤島に取り残された日本軍のように、『現地点を死守』ばかりを行い、いたずらに損害を増やしてしまいました。

 今回での赤軍の唯一といって良い戦果は、対戦車地雷です。CG1では4箇所に仕掛け(各3ポイント)、1箇所は事前砲撃で破壊されましたが、1箇所で走行不能発生。CG2では2箇所追加し(各3ポイント)、2箇所で走行不能発生とまるでドイツ軍の戦車が小人さんに導かれるように引っ掛かってくれました。

 私も『雪辱』したい気持ちでいっぱいです。これに懲りず、ぜひお手合わせをお願いします。

(SPI)Battle For The Ardennes
昔タクテクスで「三角バルジ」作戦案を提唱していたGREGさんに独軍を担当して戴いた。12月19日午後までプレイが進み、見事に三角バルジ突破に成功。米軍としてはもはや止め様がないという事態に陥っていた。

(SPI)Battle For The Ardennes
夏なのに何故か当SG同時2セットプレイとなり、10周年のいい記念となった(当初、(DG)第3版Battle For The Ardennesもセットアップまでされたが対戦相手が急用で同時3セットの夢は破れた)。こちらでは超慎重派の大林氏が独軍を担当して、戦況振るわず。GREGさん達との展開を比べるとまるで別ゲームの感があった。こちらは12月21日午前までプレイ。

(CoA)The Campaigns of Robart E.Lee「ゲディズバーグ」
前回に続き再戦。今回は北軍が先制して騎兵軍団でまず南軍の補給線路を破壊して廻った為、かえって薮蛇となり、北進を諦めたリーがフッカーにつっかかって来たために第1ターンからフレデリックスバーグ対岸で決戦となった。各個に南軍に撃破され敗色濃い北軍であったが、またしても小競り合いでリーとロングストリートが同時に戦死して、北軍逆転勝利。

同「ウィルダネス」
ゲティズバーグが早期に決着したので、次のこのシナリオで対戦。南軍モズビー遊撃隊によって補給線路を破壊された北軍は、長引く悪天候も手伝って戦う前に戦略大消耗となり、累積するマイナスVPを覆す事ができず、決戦らしい戦いもなく敗退した。北軍としてはこうした事態を予想してワゴンと工兵をたくさん用意しておく必要があった。それにしても天候に左右されるゲームである。

(AH)ロシアン・フロント
独軍装甲軍団を中央に集中してモスクワに迫るが、補給ルールの勘違いもあって41年秋にて終了。包囲されてもすぐには降伏しないルールを採用したので独軍は苦戦していた。

(MiH)ターニング・ザ・テーブル×3
すっかり会内で人気SGとなった当ゲームだが、今回も2日間に3回プレイされ、非常に盛上がっていた。第1ターンの赤軍突破に堪えて、2ターン以降独軍が赤軍の首根っこを断ち切る豪快さが魅力。また毎ターン両軍にサドンデスVPが設定されているので常にスリリングである。


 8月22日(土)

(GJ)戊辰戦争×2
石巻市から遊びに来た元メンバーYagiTさん(本当は(KP)バーバリアンズ対戦希望であったが相手が急病の為)との対戦。ルールの書き方がこなれてないので理解に苦しみ、1回プレイしてなんとか理解できたところで(大村益次郎が江戸ゲリラの掃蕩に失敗し、江戸に隣接する佐倉藩が幕軍として突入してきて新政府敗北)2回目のプレイとした。2度目は峠に立て篭る幕軍に新政府軍攻めあぐね、戦っても戦っても両軍損害が出ないのでとても会津までいけそうにないという結論となった。しかしソロプレイで新政府軍の強襲上陸等を巧く研究すれば、戦局の打開も可能と、まだ希望は残されている。ローカルルールでもっと戦闘にメリハリをつける必要もあるかも。

(国際通信社)英国本土上陸×2
最初は後続強襲上陸の無い基本ゲームでプレイし、独軍が橋頭堡からの突破が無理なほど英軍に固められたので、2回目は上陸有りの上級ゲームでプレイ。70数ターンプレイしてロンドンを陥落させてマップの半分以上進出したものの、勝利条件上は地図上のほとんどの都市を占領しないと勝てないと分かり終了とした。
ビクトリーインノルマンディーより作戦の幅があって面白いとの評価を得ていた。

(AH)Hannibal
ハンニバル人気衰えを知らず。半端な時間はすぐHannibal。


 8月23日(日)

(AH)アドバンスド文明の曙/6人戦
高校野球で横浜高校が優勝したので(?)、久しぶりにプレイ。参加したメンバーは、飲まず喰わずでゴール1時間前までプレイする白熱ぶり。当マルチ主催者で負け知らずのMiuさん、遂にSebTさんに勝ちを譲る。

(コマンド誌付)When Eagles Fight/鷲達の黄昏
オーストリアに圧力を加えて優位に進んでいた帝制ロシアであったが、ニコライ皇帝が総指揮官となった途端に負けが込み出す。サティ内のバーガーキングで、ラスプーチン人形(映画アナスターシャ)が貰えるという話もあり、奇妙な縁を感じた。


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